2015年9月30日
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2015年09月30日講演会「世界自然遺産登録の意義と地域社会の役割ー各地の経験からわかったことー」【徳之島地域】
徳之島 アクティブレンジャー 吉野
みなさん、こんにちは!
徳之島自然保護官事務所アクティブレンジャーの吉野です。
9月6日に伊仙町ほーらい館で、徳之島地区自然保護協議会主催による世界自然遺産登録講演会が開催されました。講演は、元環境省自然環境局長で鹿児島大学特任教授の星野一昭先生を講師に招き「世界自然遺産登録の意義と地域社会の役割ー各地の経験からわかったことー」と題して行われました。
当日は、島内にある高校2校の体育祭と日程が重なりましたが、会場には300名を超える多くの傍聴の方々が来場し、世界自然遺産登録に対する関心の高まりを感じました。
星野先生は、国内の世界自然遺産登録に携わったご自身の経験から、屋久島や知床などでの登録までの経緯や課題、地域の取組みなどについて具体的な事例を交えながらわかりやすく解説してくださいました。
なかでも「世界自然遺産登録は国が主体となってすすめるが、国だけでは遺産の価値は守れない。遺産の価値を守るためには地域の理解と取組が不可欠。地域の暮らしと密接に関わっている自然を理解したうえで、徳之島方式で遺産の価値を保全していくことが大切である。世界自然遺産になることで、どう地域が豊かになっていくかが重要。将来、世界自然遺産になってよかったと思える地域づくりを」と呼び掛けたのがとても印象的でした。
↑会場からは多くの質問もでました。
↑会場ロビーでは写真展も開催。
徳之島の自然を活用し、守ってきたのは徳之島に暮らす島民ひとり一人です。世界自然遺産登録も島民ひとり一人が主役です。
将来の徳之島の子どもたちが島に産まれたことを誇りに思えるよう、美しく豊かな島の自然をしっかりと後世につないでいくために、私自身これからももっと頑張っていかなくては!と強く感じた講演会でした。
こんにちは!食欲の秋の橋之口です。
えびの高原ではツタウルシが色付き始め、「ピーヤー」とオスジカの鳴き声が響き渡り、秋の気配が日に日に増してきています。
↑巡視中、えびの高原で出会ったシカたち
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今回の生き物リレーは宮崎県の県鳥である【コシジロヤマドリ】についてご紹介します♪
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コシジロヤマドリは鳥網キジ目キジ科の鳥で、日本固有種であるヤマドリの5亜種の中の1亜種で九州中部~南部に生息する留鳥です。
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私が初めてコシジロヤマドリに遭遇したのは数ヶ月前のことです。
通勤途中に鼻歌まじりに車を運転していたら、コシジロヤマドリが道路から林の中に去っていく姿を目撃しました。名前のとおり、腰あたり(尾の付け根あたり)が白かったです。この白い部分の大きさは個体差があるそうです。
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興奮気味にすぐさま車を停めて去っていった方に寄ってみましたが、すでに姿は見られませんでした...。写真を撮れなかったのが悔やまれます。
でも安心してください。
日髙前アクティブレンジャーがばっちり激写したコシジロヤマドリ(雄)がこちらです。
↑雄は尾が非常に長く、体全体が濃赤褐色で腰部に顕著な白色斑があり、雌は体全体が褐色をしています。
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主に地上で生活し、植物の種子や葉、昆虫などを食べます。
ちなみに、繁殖期になると雄は「ドドドドド」と翼をはばたかせる音をならし、なわばりを主張します。
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コシジロヤマドリの個体数はもともと多くはなく、広域な森林伐採やシカの食害による森林環境の悪化などが原因で減少していると言われています。環境省のレッドリストでは準絶滅危惧に選定されています。
(準絶滅危惧:現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性がある。)
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遭遇できたら、ラッキーな気分になりますね♪
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お次は対馬の蔭浦アクティブレンジャーです!
お楽しみに~(ノ^^)ノ★