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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

わくわくサンゴ石垣島との共同学習【石垣地域】

2013年10月15日
石垣
 9月27日(金)、石垣市立大浜小学校へ出張授業に行ってきました。夏休み期間中の7月に大浜小の先生への教員研修の講師を務めたことから、今回のお話をいただくことができました。今回授業を行うのは、総合学習で地域の自然について学んでいる4年生の2クラス、55名の児童たちです。

 学校へ行くとこんなに立派な看板を作ってもらっていました。初めてのことだったのでとてもびっくりです。思わず授業を行うメンバーで記念撮影。レンジャーの制服を着ているのが私です。



写真:今回の学習はこのメンバーで行いました。メンバーの名前は看板の並びの通りです。

 私以外の私服の3名は「石垣島沿岸レジャー安全協議会」の皆さんです。石垣島では、「沿岸レジャー」のほか、「八重山漁業協同組合サンゴ養殖研究班」「白保魚湧く海保全協議会」「NPO法人沖縄エコツーリズム推進協議会」の4団体が連携し、島内の全小学校へサンゴ学習の普及を目指す「わくわくサンゴ石垣島プロジェクト」という取り組みが行われています。今回の学習は、この「わくわくサンゴ石垣島プロジェクト」と共同で実施しました。

 まずは、「サンゴのフリップクイズ」です。サンゴの基本的な知識を2択クイズにして出題し、右か左の正解と思う場所へ移動していきます。「サンゴは動物?石?」「サンゴはクラゲの仲間?それともウニの仲間?」といった問題が出るたび、子どもたちは走ったり悩みながら歩いたりしながら考えていきます。



写真:フリップクイズの様子。何度も行っているアクティビティですが、児童達がこんなに前のめりになってくれたのは初めてでした。

全員参加のクイズの後は、クラスで分かれて別々のアクティビティを行いました。まず1組は「サンゴ礁ジグソーパズル」と「出会いはサンゴ礁」。パズルではサンゴ礁生態系を描いたパズルを完成させていきます。その後、「出会いはサンゴ礁」では、「食べる・食べられる」や共生の関係にあるなど、生き物たちの繋がりを学んでいきました。
 2組は「どーなる?コーラル サンゴ生き残りゲーム」です。このアクティビティは昨年度、明石小学校でも実施していて、2013年1月9日掲載のAR日記「第3回子どもパークレンジャー」で紹介しています。(http://kyushu.env.go.jp/blog/2013/01/1002.html)。クラスを交代して全児童が4つのアクティビティを体験したら、授業もまとめに入っていきます。最後はサンゴ礁の海を取り巻く問題を説明し、一人ひとりで何ができるのか考えてもらいました。



写真:最後はパネルシアターを使って振り返りです。しっかりと聞いてくれました。
様々な立場の人たちがサンゴ礁の海について地域の子ども達へ伝えることはとても大切なことです。島の海を守ることは水産資源、観光資源の確保と利用など、石垣に住む人々や島を訪れる人々と密接に関係しており、どちらも健全な生態系の繋がりがあって機能する産業だからです。私たちは、これからも多くの子どもたちに石垣の自然について学んでもらい、地元を大切にする心を育んでいきたいと思います。そして、成長した子どもたちが島の担い手としてなって活躍してくれることを願っています。


※「わくわくサンゴ石垣島」では、サンゴ学習プログラムを開発し、石垣島内の小学校を中心に出張授業を実施しています。「出会いはサンゴ礁」や「どーなる?コーラル サンゴ生き残りゲーム」はこのプロジェクトで開発されました。また、サンゴ水槽を用いた学習も実施しています。関心を持たれた教育関係者の方は、ぜひ石垣自然保護官事務所(0980-82-4768)または以下のホームページからお問い合わせ先をご確認ください。
ホームページ:http://www.wakuwaku35.net/index.html
Facebookページ:https://www.facebook.com/wakuwakusango