
アクティブ・レンジャー日記
九州地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、奄美群島、やんばる、慶良間諸島、西表石垣国立公園があります。
今年もクロツラヘラサギがやってきました!
2025年12月19日
鹿児島
おやっとさぁ~。
霧島錦江湾国立公園管理事務所の上園です。
毎朝、ジョウビタキの「ヒッヒッ」という声に冬の訪れを感じております。
寒暖差もありますので、皆さまお体にはお気をつけてお過ごしください。
さて、今年も錦江湾にクロツラヘラサギがやってきました!!
冒頭で紹介したジョウビタキと同じく、冬の時期に鹿児島を訪れる野鳥です。
世界的に数の少ない鳥で、朝鮮半島の西海岸や中国の一部などで繁殖し、日本へは九州を中心に越冬に訪れます。
(鹿児島県内には約100羽程度が越冬に来るんです!)
詳細はのちほど紹介しますが、今回は特別な出会いもありました!
クロツラヘラサギはしゃもじの様な黒いくちばしが特徴で、環境省レッドリスト2020において、絶滅危惧ⅠB類(近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの)に選定されており、2025年クロツラヘラサギ世界一斉センサスでは世界で7,081羽とカウントされています。
今回は錦江湾奥にて、13羽のクロツラヘラサギを観察することができました。
霧島錦江湾国立公園管理事務所の上園です。
毎朝、ジョウビタキの「ヒッヒッ」という声に冬の訪れを感じております。
寒暖差もありますので、皆さまお体にはお気をつけてお過ごしください。
さて、今年も錦江湾にクロツラヘラサギがやってきました!!
冒頭で紹介したジョウビタキと同じく、冬の時期に鹿児島を訪れる野鳥です。
世界的に数の少ない鳥で、朝鮮半島の西海岸や中国の一部などで繁殖し、日本へは九州を中心に越冬に訪れます。
(鹿児島県内には約100羽程度が越冬に来るんです!)
詳細はのちほど紹介しますが、今回は特別な出会いもありました!
クロツラヘラサギはしゃもじの様な黒いくちばしが特徴で、環境省レッドリスト2020において、絶滅危惧ⅠB類(近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの)に選定されており、2025年クロツラヘラサギ世界一斉センサスでは世界で7,081羽とカウントされています。
今回は錦江湾奥にて、13羽のクロツラヘラサギを観察することができました。
野鳥観察をもっと楽しく!
ここでクロツラヘラサギたちに出会ったときにより観察が楽しくなり、思い入れが強くなる観察ポイントを伝授します。
それは幼鳥・若鳥と成鳥の識別です!
クロツラヘラサギは真っ白な鳥でぱっと見どれが大人か子供か分かりません。
ですが、羽を広げた時、飛翔しているときに違いを見つけることができます!
それは幼鳥・若鳥と成鳥の識別です!
クロツラヘラサギは真っ白な鳥でぱっと見どれが大人か子供か分かりません。
ですが、羽を広げた時、飛翔しているときに違いを見つけることができます!
画質が悪くて見えにくいかもしれませんが、幼鳥・若鳥は羽根の先が黒くなっているのが分かるでしょうか。
(幼鳥の羽はもっと黒い部分が多いのですが、今回は撮影できませんでした💦)
他にも、くちばしの色が成鳥より薄い、くちばしの模様がない、羽の色が成鳥よりもくすんでいる等の違いがあります。
幼鳥は生まれてから1年たたずに大陸から海を越えて日本まで飛来します。
本当にたくましく、立派に成長してね!と声をかけたくなるものです。
クロツラヘラサギ以外の渡り鳥たちを見かけた際にも、いろいろな想像をしながら観察をするとより楽しい時間になるのではないでしょうか!
(幼鳥の羽はもっと黒い部分が多いのですが、今回は撮影できませんでした💦)
他にも、くちばしの色が成鳥より薄い、くちばしの模様がない、羽の色が成鳥よりもくすんでいる等の違いがあります。
幼鳥は生まれてから1年たたずに大陸から海を越えて日本まで飛来します。
本当にたくましく、立派に成長してね!と声をかけたくなるものです。
クロツラヘラサギ以外の渡り鳥たちを見かけた際にも、いろいろな想像をしながら観察をするとより楽しい時間になるのではないでしょうか!
まちがいさがし??
下の画像をよ――く見てください。
クロツラヘラサギとはちょっと違う鳥がいます。
クロツラヘラサギとはちょっと違う鳥がいます。
ヘラサギです。少し幼い顔つきをしていますね。
たまに、クロツラヘラサギに混ざって飛来しています。
クロツラヘラサギのように目の周りが黒くなっていないので、双眼鏡などで観察すると分かりやすいですよ!
是非、皆さんもフィールドでまちがいさがしにチャレンジしてみてはいかがでしょうか!?
たまに、クロツラヘラサギに混ざって飛来しています。
クロツラヘラサギのように目の周りが黒くなっていないので、双眼鏡などで観察すると分かりやすいですよ!
是非、皆さんもフィールドでまちがいさがしにチャレンジしてみてはいかがでしょうか!?
特別な出会い
冒頭に特別な出会いと書きましたが、上の写真の左の子に注目してください。
右足に足環が付いていますね。足環の番号からK79と呼ばれている個体です。
今年でなんと18季連続の飛来になります。
繁殖地である韓国では、渡りルートの解明・個体識別などの調査の為、幼鳥に足環を装着し、研究と保護に役立てており、K79も韓国にて足環を装着されたようです。
錦江湾奥に飛来した当初から何年かは、左足にもカラフルな足環が付いていたのですが、長い年月が経ち、カラーリングは外れて右足の番号のみが残っています。
右足に足環が付いていますね。足環の番号からK79と呼ばれている個体です。
今年でなんと18季連続の飛来になります。
繁殖地である韓国では、渡りルートの解明・個体識別などの調査の為、幼鳥に足環を装着し、研究と保護に役立てており、K79も韓国にて足環を装着されたようです。
錦江湾奥に飛来した当初から何年かは、左足にもカラフルな足環が付いていたのですが、長い年月が経ち、カラーリングは外れて右足の番号のみが残っています。
私自身小学生の頃から観察させてもらっている個体で、今年も無事に渡ってきて、元気に過ごしている姿を確認することができ、特別な出会いとなりました。
皆さんも錦江湾奥を訪れる機会がありましたらK79を探してみてください。
今回観察した、錦江湾奥では毎年40羽ほどのクロツラヘラサギが冬を過ごします。
彼らにとって過ごしやすい環境を維持できるよう、優しい気持ちをもって観察していきたいですね。
クロツラヘラサギを観察されたい方は、重富海岸自然ふれあい館なぎさミュージアムで情報収集されても良いかもしれません。
春頃になると、なぎさミュージアム前の重富干潟に飛来する機会が増えてきます。
雄大な干潟と桜島を背景に眺めるクロツラヘラサギ。最高です。おすすめです!
皆さんも錦江湾奥を訪れる機会がありましたらK79を探してみてください。
今回観察した、錦江湾奥では毎年40羽ほどのクロツラヘラサギが冬を過ごします。
彼らにとって過ごしやすい環境を維持できるよう、優しい気持ちをもって観察していきたいですね。
クロツラヘラサギを観察されたい方は、重富海岸自然ふれあい館なぎさミュージアムで情報収集されても良いかもしれません。
春頃になると、なぎさミュージアム前の重富干潟に飛来する機会が増えてきます。
雄大な干潟と桜島を背景に眺めるクロツラヘラサギ。最高です。おすすめです!
