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アクティブ・レンジャー日記

石垣島北部の海域巡視へ行ってきました!

石垣島北部の海域巡視へ行ってきました!

2025年03月31日
梅岡真弓

みなさんこんにちは!石垣自然保護官事務所の梅岡です。

今回は、3月に海域公園地区モニタリングをした平久保・平野エリア周辺の様子をお伝えします。
西表石垣国立公園    
(令和6年名蔵湾が普通地域に編入される以前、平成28年4月15日告示区域図)
 

西表石垣国立公園は、優れた自然風景を保護するため特別保護地区、特別地域(第1種から3種)、海域公園地区、普通地域によって区域分けされています。海域公園地区は、海洋生態系の保護や、サンゴ礁などの地形や景観の維持を図る事を目的とした、海域の最も重要なエリアです。
 
石垣島沿岸の海域公園地区は、区域図上の濃い紫色で示されており、白保、川平石崎、米原・米原プカピー、御神崎、平久保・平野、明石、玉取崎にあります。

大地離(だいちばなり)   大地離(だいちばなり)
 
石垣島最北端にある平久保崎灯台からサンゴ礁の海を一望すると、さらに北約400m先に位置するクジラのような形をした大地離(だいちぱなり)が見られます。大地離は第一種特別地域で、ベニアジサシ、エリグロアジサシ等の海鳥の繁殖地となっていますが、近年、何らかの理由で海鳥の来島が減少しています。キャンプやたき火などの不適切な観光利用が行われているとの通報があり、巡視を行いました。海鳥の繁殖地や良好な自然を保全するため今後も監視を続けていく予定です。
 ホシズナ
周辺の海中には星の形をした「ホシズナ」や太陽の形をした「タイヨウノスナ」などの有孔虫が多く生息していました。大潮の干潮時には水深がかなり浅くなるエリアでサンゴ被度は低いですが、平久保半島の沖合をスノーケリングすると豊かなサンゴ礁が広がっていました。
カギケノリ   シャコ貝

今後、人為的なサンゴの踏み荒らしや、マリンレジャー時にフィンキックでサンゴを壊してしまうなどの影響、船舶を固定するためのアンカーリングなどで海中の自然景観を損なってしまわないように、日本最大のサンゴ礁域である石西礁湖や西表石垣国立公園の海域公園地区の保全活動や利用ルールづくりを、石西礁湖自然再生協議会で連携しこれからも続けていきます。

■石西礁湖自然再生協議会(石西礁湖ポータルウェブサイト


サンゴ礁