
アクティブ・レンジャー日記
九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。
第1回全国ツバキ活用研究大会に参加しました!!
2025年03月07日
五島
皆さんこんにちは!
五島自然保護官事務所の片山です。
今福江島の色々なところで椿の花が咲いています。
もちろん西海国立公園内も椿の花が咲いており、五島椿園では様々な品種の椿を楽しむことができます。
今までAR日記でも椿に関する事をお伝えさせていただきましたが、改めて椿について学ぶ機会があったため、第1回全国ツバキ活用研究大会に参加しました。
第1回全国ツバキ活用研究大会では「伊豆大島で生の椿油開発」、「中国雲南省のトウツバキ」、「五島の椿からどうして酵母が単離されたか」、「ツバキをテーマとした研究と地域振興」について4講演を拝聴しました。
五島自然保護官事務所の片山です。
今福江島の色々なところで椿の花が咲いています。
もちろん西海国立公園内も椿の花が咲いており、五島椿園では様々な品種の椿を楽しむことができます。
今までAR日記でも椿に関する事をお伝えさせていただきましたが、改めて椿について学ぶ機会があったため、第1回全国ツバキ活用研究大会に参加しました。
第1回全国ツバキ活用研究大会では「伊豆大島で生の椿油開発」、「中国雲南省のトウツバキ」、「五島の椿からどうして酵母が単離されたか」、「ツバキをテーマとした研究と地域振興」について4講演を拝聴しました。
生の椿油開発者(株式会社椿 日原幸隆様)
椿油を作るためには、椿の種を加熱後粉砕して搾油する方法はよく耳にしますが、株式会社椿では生の椿油を作っているそうです。
本来椿の種を加熱せず生で絞ると不純物が入るのですが、株式会社椿では椿の種を圧搾する際に温度を1度以上上げずに搾油することで不純物が入らない生の椿油ができあがります。
開発者である日原様のお母様は90歳から毎日スプーン1杯の椿油を口にし、105歳まで生きられたそうです。
その話を伺い、人が生きていく上で水分が重要、食べ物が重要などよく耳にしますが、摂取する油の重要性にも気付かされました。
本来椿の種を加熱せず生で絞ると不純物が入るのですが、株式会社椿では椿の種を圧搾する際に温度を1度以上上げずに搾油することで不純物が入らない生の椿油ができあがります。
開発者である日原様のお母様は90歳から毎日スプーン1杯の椿油を口にし、105歳まで生きられたそうです。
その話を伺い、人が生きていく上で水分が重要、食べ物が重要などよく耳にしますが、摂取する油の重要性にも気付かされました。
中国雲南省のトウツバキ(富山県中央植物園 学芸員 志内利明様)
中国の雲南省には約25,000種の植物が分布しているそうです。(世界でも植物の種類が多い場所だそうです)
雲南省のトウツバキの花は大きいものだと顔が隠れてしまうほどの大きな花が咲くそうです。
トウツバキの開花時期は旧暦の正月(春節)頃だそうです。
日本では桜を見て花見をするように、雲南省ではトウツバキを見て花見をするそうで、雲南省の方々にとってはとても親しみのあるツバキだそうです。
それだけでなく、民族衣装や自宅の塀、壁画や器等にもトウツバキが描かれているそうで、他の国でも椿が愛されていることがわかりました。
五島だけでなく日本でも着物や、壁画、器等にも椿が描かれているので、他国との共通点を知ることができ、面白かったです。
雲南省のトウツバキの花は大きいものだと顔が隠れてしまうほどの大きな花が咲くそうです。
トウツバキの開花時期は旧暦の正月(春節)頃だそうです。
日本では桜を見て花見をするように、雲南省ではトウツバキを見て花見をするそうで、雲南省の方々にとってはとても親しみのあるツバキだそうです。
それだけでなく、民族衣装や自宅の塀、壁画や器等にもトウツバキが描かれているそうで、他の国でも椿が愛されていることがわかりました。
五島だけでなく日本でも着物や、壁画、器等にも椿が描かれているので、他国との共通点を知ることができ、面白かったです。
五島の椿からどのようにして酵母が単離されたか(株式会社秋田今野商店 今野宏様)
私は椿の酵母でパンを作ったこともあるのですが、椿の酵母でパンを作ると砂糖を少なくしてもパンに優しい自然な甘みがあり、もっちりとした仕上がりになるため個人的にとても興味がありました。
当時、五島の椿の酵母を作ろうということで研究を始めるにあたり、五島にある椿の花(214個)を採取し、遺伝子解析等も行い、今の椿酵母ができあがったそうです。
たくさんの年月と実験を重ね椿の酵母ができ、今では身近なものになっているためとても驚きました。
福江島では椿の酵母を使ったお酒やパンやピザを食べることができるので、椿を見て楽しむだけでなく、食べて楽しむ事もできます。
当時、五島の椿の酵母を作ろうということで研究を始めるにあたり、五島にある椿の花(214個)を採取し、遺伝子解析等も行い、今の椿酵母ができあがったそうです。
たくさんの年月と実験を重ね椿の酵母ができ、今では身近なものになっているためとても驚きました。
福江島では椿の酵母を使ったお酒やパンやピザを食べることができるので、椿を見て楽しむだけでなく、食べて楽しむ事もできます。
ツバキをテーマとした研究と地域振興(樹木医 田嶋幸一様)
約20年前の五島では椿の原料基地と言ってもいいほど、椿油は多くの在庫を抱えていたそうです。
約17~18年前に椿の研究や椿の植栽をはじめ、10年程前から様々な企業が参入し、最近では様々な椿に関する商品が開発されました。
「五島つばき茶」は血糖値の上昇を抑制する効果や脂質代謝を改善する効果があるということで製品化され、今ではお茶以外にも、椿の化粧品やお酒等が販売されています。
五島つばき茶は砂糖も入れていないのにほんのり甘く、紅茶のような風味がありとても美味しいです。
私の家には必ずつばき茶があり、今後も健康のためにつばき茶を飲んでいきたいなと思います。
約17~18年前に椿の研究や椿の植栽をはじめ、10年程前から様々な企業が参入し、最近では様々な椿に関する商品が開発されました。
「五島つばき茶」は血糖値の上昇を抑制する効果や脂質代謝を改善する効果があるということで製品化され、今ではお茶以外にも、椿の化粧品やお酒等が販売されています。
五島つばき茶は砂糖も入れていないのにほんのり甘く、紅茶のような風味がありとても美味しいです。
私の家には必ずつばき茶があり、今後も健康のためにつばき茶を飲んでいきたいなと思います。
第1回全国ツバキ活用研究大会に参加して…
「西の大島、東の五島」というように伊豆大島と五島列島は椿の産地でもありますが、地域や会社によっても椿油の作り方が違うことにも驚かされました。
また、椿を愛する方、椿の活用を研究されている方が多くいらっしゃるということも知ることができました。
今まで椿は身近にあるものの、学ぶ機会がなかったため、参加者の方々も真剣に話を聞いていたのが印象的でした。
西海国立公園に指定されている場所にも多くの椿があるため、今回参加して学んだことを今後イベント等で話す機会があれば地域の方々にも伝えていきたいと考えています。
また、椿を愛する方、椿の活用を研究されている方が多くいらっしゃるということも知ることができました。
今まで椿は身近にあるものの、学ぶ機会がなかったため、参加者の方々も真剣に話を聞いていたのが印象的でした。
西海国立公園に指定されている場所にも多くの椿があるため、今回参加して学んだことを今後イベント等で話す機会があれば地域の方々にも伝えていきたいと考えています。


