九州地域のアイコン

九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。

出水のツル北帰行がはじまりました!

2025年02月18日
出水 中島 楽喜
こんにちは。出水自然保護官事務所の中島です。
出水で越冬したツルが北の繁殖地へ向けて渡りはじめてもうすぐ1か月が経ちますが、だいぶ個体数が減ってきてなんだか寂しい
気分です。今回はツルが出水を去り繁殖地を目指す「北帰行」について紹介します。

北帰行とは

主に北の地域で繁殖する鳥が温暖な越冬地から繁殖地を目指し移動することを北帰行と呼びます。
ツルのほかにハクチョウやガンにも使う言葉です。
出水で過ごすツルの繁殖地はシベリアをはじめモンゴルや中国北部とされています。

北帰行の見方

ツルの北帰行は1月末頃から3月中旬頃までのよく晴れた日の午前9時~11時頃によく見られます。
荒崎地区から見た景色です。

この小さな黒い点一つ一つがツルです。上昇気流をつかまえて旋回しながら空高くへと上がっていきます。
鷹柱ならぬ鶴柱ですね。
観察ポイントとしては出水市ツル観察センター・ツル観察ハイドと長島町行人岳展望所があり、ツル観察センターとツル観察
ハイドでは飛び立つツルの姿が見られ、行人岳では飛んできたツルの姿を見ることができます。
旋回しながら上昇するナベヅル
ツルが続々と渡り始めているいま、ほかの鳥たちも渡り始めています。
ツルたちとの別れは寂しい反面、これから出水を訪れる鳥たちとの出会いが楽しみです!