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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。

今年もクロツラヘラサギがやって来ました

2025年01月31日
鹿児島 新田真裕子
みなさん、こんにちは。
鹿児島の暖かい冬に、なんだか気持ちと、身体が落ち着かない新田です。

今回は、嬉しいお知らせがあります!

今年もクロツラヘラサギが越冬のために、錦江湾に帰ってきました。
クロツラヘラサギは、朝鮮半島の西海岸や中国の一部などで繁殖し、日本へは九州などに少数が越冬に訪れます。
クロツラヘラサギはしゃもじの様な黒い嘴が特徴で、環境省レッドリスト2020において、絶滅危惧ⅠB類(近い将来野生での絶滅の危険性が高いもの)に選定されています。

そんな貴重な鳥に、今回出会うことができました。

 
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しゃもじの様な嘴が確認できます
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奥の仲間の元へ歩く姿も優雅です!
重富海岸自然ふれあい館なぎさミュージアムの方によると、クロツラヘラサギは、休む時は片脚で立ち、お腹が水につかる水位になると移動するそうです。 また、番号は識別できませんでしたが、足環のついた個体も確認できました。十数年連続で錦江湾で越冬している個体もいるそうです!
錦江湾でしっかり栄養をとって、また来年も戻って来てくれることを祈っております!
いつまでも、クロツラヘラサギが安心して越冬できる環境を守りたいと思った一日でした。

クロツラヘラサギを観察される際は、なぎさミュージアムにて情報収集されることをおすすめいたします。
また、観察の際は、地域の方の迷惑にならないよう、クロツラヘラサギに近づきすぎないよう、マナーを守り観察してくださいね。