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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。

みぃつけた!番外編!?

2024年11月15日
五島 片山 美希
こんにちは!
五島自然保護官事務所の片山です!
 
この前みぃつけた!を掲載しましたが、色々なバージョンで行いたいなぁと思い今回はみぃつけた!の番外編をお送りしたいと思います!!
 
 
福江島のシンボルと言われる鬼岳(315m)の隣には火ノ岳(314m)があります。
火ノ岳には傾斜を活かしたゴルフ場があります。
実は国立公園の中にもゴルフ場があるんです!!
昭和46年にゴルフ場ができ、プロが監修した難易度の高いコースだそうです。
また、山頂付近には火ノ嶽神社の祠があり、昔から福江島の人々が祈ってきた大切な場所です。
昔は人々が平和に暮らすためには火事が起きないことだと言われていたこともあり、村を守るために火の神がまつられているそうです。

今回は火ノ岳で見られる植物を紹介したいと思います。

知ると誰かに教えたくなるシリーズ

ウラジロ

 
正月の飾り餅で使われている植物がこちらになります。
裏は少し白いですよね?「心の綺麗さ・白髪になるまで長生きする」ことや、葉の付き方が左右対称な事から「夫婦円満の象徴」枯れずに新芽がでることから「子孫繁栄」などの意味を込められています。
正月の飾り餅を飾る際には裏側の白い面を正面として末広がりの「八」を意識すると良いそうです。

カクレミノ

葉の形が昔話に出てくる、かぶると姿を消すごとができるという天狗の隠れ蓑に見立てられたことからカクレミノという名前になったそうです。
よく見ると葉の先が3つに分かれたものとそうでないものとあります。
これは木の年齢によって変わるものなので、この木は子ども!この木は大人!など観察することも楽しみの1つになります。
 
 

カラスウリ

カラスウリがちょうどオレンジ色の実をつけていました。
つる性で普段はなかなか気がつかなくても秋の色鮮やかな果実が見えるとやはり目に行きますね!!
福江島のあちこちで見ることができます。
実はこのカラスウリの果実から種を取ると…
なんとカマキリの頭みたいな種が出てきました。
種でも植物によって色々な形があるので、面白いですね♪
 
 

クロイゲ

 
クロイゲのイゲとはなんだろうと思い調べると、五島ではトゲのことをイゲとも言います。
クロイゲはよく見るとトゲがあるため、そこから名前が来ているのかもしれません。
5月頃に黒っぽい果実をつけますが、昔から五島にいる方はおやつ代わりに食べていたと言う話も聞きます。
優しい甘みがあるそうです。

ゼンマイ

春になると山菜でとれるゼンマイ。
秋になると春に見ていたゼンマイからは想像できない違う形になるのはご存じですか?
なんとゼンマイは2つの形(栄養葉・胞子葉)があります。
それぞれ役割もあり、生き残るための術を感じさせられました。
 
ゼンマイの栄養葉(写真中央)
 
ゼンマイの胞子葉(写真中央)

ワラビ

 
春の代表的な山菜のワラビ。
私は煮物やお浸しにしてよく食べます。
わらび餅はこのワラビの根茎からとれたデンプンを使用します。わらび餅…おいしいですよね!!
ワラビがどのように成長するかご存じですか?
秋になるとワラビはシダのような形になります。
ゼンマイと同じように想像つかない形に成長するため驚かされますね!
1つの山でも季節ごとで目にする植物が変わっていくのも楽しいものですね♪
 
あなたのお気に入りの山はどこですか?
またそこへ行ったら新たな発見があるかもしれませんね!!