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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。

ツマアカスズメバチの巣を発見されたら、ご連絡を!

2024年11月15日
対馬 千原 悠斗
こんにちは!対馬厳原事務室の千原です。
 
今回は、特定外来生物ツマアカスズメバチの営巣情報募集についてです。
 
ツマアカスズメバチとは、東南アジアから中国南部、台湾などを原産とするスズメバチで、平成24年(2012年)に対馬市に侵入・定着が確認されています。
主にミツバチやハエなどの飛翔性昆虫を好むため、養蜂や生態系への影響、人への刺傷被害も懸念されることから、平成27年(2015年)より特定外来生物に指定されています。

                   
環境省では、ツマアカスズメバチのさらなる分布拡大や島外への流出を防ぐため、様々な防除活動に取り組んでおり、そのうちの1つに、巣の除去、営巣状況の把握があります。
 
巣の駆除は、市民の皆様の通報によるものが多くを占めています。
ツマアカスズメバチを防除する上で、巣の除去は、女王蜂含めコロニーごと駆除することができる効果的な手法ですので、引続き、ツマアカスズメバチの営巣情報提供のご協力よろしくお願いします!

 

巣の特徴について

ここから簡単にツマアカスズメバチの巣の特徴を紹介します。

                       

上の写真は、ツマアカスズメバチの巣を撮影したものです。一見、何の変哲も無い林を撮影しているかのように思えますが、
                     
赤い〇で囲まれた部分に、なじみのない茶色い球体が木の幹に付着しているのが分かると思います。
 
この球体こそツマアカスズメバチの巣です!
あ
▲近くから見た本種の巣
ツマアカスズメバチは、巣の引っ越しを行う生態を有しており、営巣初期は小型の巣を家屋の軒下などの低所に営巣しますが、働きバチの数が増えてくると、写真のように、樹木の幹や枝先といった、高所かつ開放的な環境に移動し、営巣します。
なお、これまで発見された巣の営巣環境をみると、樹上に営巣する傾向が強いようです。
巣が樹上高くに設置されると、巣が木々に隠され、容易に発見できないということも、本種が外来種としてやっかいである点の1つですが、これからの時期は、樹木が葉を落とし、山林部の視認性が上がることで、比較的目につきやすくなります。
 
本種の巣と思わしきものを発見された際には、ぜひご連絡ください。対馬の自然環境を守るため、ご協力のほどよろしくお願いします。
 



 
ツマアカスズメバチの巣らしきものを発見された方はこちらにご連絡お願いします↓
環境省 対馬自然保護官事務所 厳原事務室   TEL:0920-57-0101