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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。

ツルの休遊地に目隠し網を設置しました。

2024年10月23日
出水 中島 楽喜
 こんにちは。出水自然保護官事務所の中島です。
10月初頭にツルの越冬地である東干拓に目隠し網を設置してきましたのでその様子をお伝えします。

なぜ目隠し網を設置するの?

 人の視線や車のライトを遮ることでツルたちが安心して越冬できるようにするために設置します。

網の設置工程

 鉄パイプをたて樹脂製のベルトを巻いていき、そこにネットを固定します。
これらの作業を1700mにわたって実施します。

 ネット張り以外にも給餌の際の出入口の竹柵の作成やツルのねぐらに水を貼るためのポンプを設置したりしました。
給餌車両が出入りする扉
 

コラム 番線を使った固定方法


シノのイメージ
固定している様子
 物を固定する方法にも色々ありますが、竹柵作りに用いた番線とシノを使った方法を紹介します。
① 番線を固定したいもの+40cmくらいに切り、真ん中でシノが入るくらいの輪っかを作ります。
 右利きの人は固定したい物の奥側、左利きの人は反時計回りで回すので手前側に輪っかを置きます。
② 一周し固定します。
③ シノを輪っかに差し込み余った番線を巻き込むように締め上げます。
3周したら締まっていること確認して終わりです。やりすぎると切れます。
手慣れた人は1分ほどで巻き終わってしまうので、簡単そうに見えますが
実際やってみると思った通りにいかず、来年の目隠し網設置までにはマスターしたいものです。
締め方にも種類があるので使い分けもできるようになりたいですね。
動画サイトには本職の方が解説している動画があるのでDIYなどに挑戦される方は見てみてはいかがでしょうか。
 

現在の東干拓

 矢印のあたりがツルのねぐらで羽数調査は付近で実施します。

目隠し網は2月末まで設置していますので網の中、堤防には立入りできません。
以上。