アクティブ・レンジャー日記
九州地区のアクティブレンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信しますアクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。
㊗💐阿蘇地区パークボランティアの会「肥後の水とみどりの愛護賞」受賞💐
2024年10月17日
阿蘇
こんにちは。阿蘇事務所の藤田です。
朝晩、急に冷え込んできました。草原のススキも穂が膨らんできて、風にゆらぐ姿が見られます。これから紅葉が始まりますよ。
さて、阿蘇からうれしいお知らせです。
「阿蘇地区パークボランティアの会」の活動が、第38回「肥後の水とみどりの愛護賞」一般の部にて表彰されることになりました。
肥後の水とみどりの愛護賞とは
肥後の水とみどりの愛護賞とは、公益財団肥後の水とみどりの愛護基金によるもので、同基金はくまもとの水とみどりの保全の啓発・助成活動を行い、県民の水保全についての関心と実践行動を呼び起こすことを目的に、顕彰事業をはじめ、メディアなどによる啓発活動や、ボランティア団体への助成、水源涵養植樹、水田湛水事業などに取り組まれています。
第38回「肥後の水とみどりの愛護賞」表彰先について | 公益財団法人 肥後の水とみどりの愛護基金 は、こちら。
https://mizutomidori.jp/news/2024/09/
「阿蘇地区パークボランティアの会」とは
「阿蘇地区パークボランティアの会」は、平成5年に設立し、阿蘇くじゅう国立公園の阿蘇地域内で活動されています。当初は、南阿蘇ビジターセンターや隣接する阿蘇野草園の維持管理補助をはじめ、自然観察会、草原再生の一環として、希少種の保護や草泊まり作りや草小積みづくりなどの技術継承・体験学習、野焼き体験、公園利用施設の維持補修及び美化清掃など様々な事に取り組まれてきました。
自然環境の課題変化と共に活動内容は変わっていき、平成21年度から「特定外来生物オオキンケイギクの駆除」や令和4年度から近自然工法などの登山道整備などにも協力されています。
今回は、主に継続されている「美化清掃活動」と「特定外来生物オオキンケイギクの駆除」の成果について紹介します。
◆活動紹介【清掃活動】
◆活動紹介【特定外来生物オオキンケイギクの駆除】
平成21年度から南阿蘇方面や阿蘇市内などの幹線道路沿いを重点的に始め、生育地減少の成果が見られます。現在は、貴重な観光資源でもある草原で繁茂しないよう、草原周辺など活動範囲を広げています。
なお、駆除量は、参加者や時期によって違います。また、新しい生育地も見つかるため、数値だけ見ると減少しているか分かりにくいですが、継続することで、意識が変わって地域の方々にご協力いただけることも増えています。
普及啓発の一環として一役買っていることは間違いありません。
◆活動紹介【特定外来生物オオハンゴンソウの駆除】
また、設立30周年を機に、筑後川源流域の「特定外来生物オオハンゴンソウ」の駆除もはじめており、下流域への繁殖拡大防止にも努めています。
今回は、継続している活動の成果を中心にご紹介しました。
遠方から来られる会員も増え、暑くてキツい作業も多い中「成果が見えると達成感が得られる」とうれしい声も聞かれます。これからも、会員のみなさんと協力しながら阿蘇くじゅう国立公園内の環境保全に取り組んでいきたいと思います。