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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。

夏の出会い

2024年08月05日
鹿児島 新田真裕子
みなさん、こんにちは!
霧島錦江湾国立公園アクティブレンジャーの新田です。
暑い日が続きますね。私は、鹿児島の日差しの強さに南国らしさを日々感じております!

今日は7月の錦江湾地域での出会いについて紹介します。
うり坊
雄川の滝に向かう遊歩道沿いでうり坊(イノシシ)と遭遇!よほどお腹がすいていたのか、近くに人がいてもお構いなしで、食事を続けていました。カメラを向けているとこちらを向いてくれました。愛くるしいですが、野生生物への餌付けは、人を恐れなくなる原因にもなるので、控えてくださいね。
ボンタン
雄川の滝の遊歩道の上を見上げると、大きなボンタンが実っていました!鹿児島は全国的にも有名なボンタンの産地だそうです。
リュウキュウツヤハナムグリ※レンジャー提供写真
佐多岬では、リュウキュウツヤハナムグリが飛んでいました。飛んでいる姿が太陽に照らされると、キラっと光ってとてもきれいです。
南国を感じさせてくれる色ですね。
アヤムネスジタマムシ
葉っぱにしがみつくタマムシを発見!
調べたところ、アヤムネスジタマムシではないかと思われます!
貴重な出会いに心踊りました。
ツマベニチョウ※レンジャー提供写真
佐多岬はツマベニチョウの生息地でもあります。オレンジ色と白色がとても鮮やかできれいな蝶です。宮崎県が北限で、鹿児島や沖縄でみられると言われています。着任した5~7月上旬にかけて何頭か確認しましたが、今回は見ることができませんでした。
ニホントカゲの雌雄※レンジャー提供写真
夫婦?のニホントカゲも発見!雌はお腹が重そうで動きが鈍かったです。雄は側頭部から腹部にかけて赤っぽくなる婚姻色になっていました。
この後、雄が雌に蹴れ飛ばされていました。(笑)
ハンミョウ※レンジャー提供写真
日本各地で見られる、ハンミョウもいました。佐多岬や指宿でもよく見ることができます。人が近寄るたびに飛ぶ姿が、可愛らしいです。
このように国立公園は、様々な生物の住処になっています。生物多様性の確保も国立公園の役割の一つです。
景色を楽しむのももちろんですが、少し立ち止まって生物たちにも、是非目をむけてみてくださいね。

なお、霧島錦江湾国立公園、錦江湾地域の佐多岬は特別保護地区に指定されています。特別保護地区での昆虫の採取は自然公園法で禁止されています。特別保護地区では、昆虫をみたり、写真を撮ったりして楽しんでくださいね。

素晴らしい景色と共に、生態系も未来につないでいきたいですね。