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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。

またツシマヤマネコが写っている。交通事故に遭わないで。

2024年07月23日
対馬 森田 夕貴
こんにちは。
対馬自然保護官事務所の森田です。
 
今回は、ツシマヤマネコの交通事故現場付近で実施しているモニタリング調査をご紹介します。
7月2日昼に本年度2件目となるツシマヤマネコの交通事故が発生し、今年生まれの仔ネコが死亡しました。今の時期はツシマヤマネコの子育ての時期で、仔ネコは母親やきょうだいと行動を共にしています。対馬自然保護官事務所では、事故現場付近に複数台の自動撮影カメラを設置して、今回死亡した仔ネコの母ネコやきょうだいネコがいないかどうか、いた場合どういった行動をしているのかを調べています(写真①)。
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写真①:ツシマヤマネコが写るように斜め下に向けて設置している自動撮影カメラ
カメラのデータを確認すると、ツシマヤマネコが複数回写っており、仔ネコの姿もありました(写真②、写真③)。
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写真②:写っていたツシマヤマネコ①
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写真③:写っていたツシマヤマネコ②(仔ネコ)
その結果、ツシマヤマネコは夜間だけでなく、朝方や夕方にもカメラに写っていました。対馬野生生物保護センター(対馬自然保護官事務所)ではツシマヤマネコの目撃情報を募集しており、昼間の目撃情報も寄せられています。
また、雨の多い時期はツシマヤマネコの餌となるカエルやカニなどが道路上を移動していたり、水かさが増してツシマヤマネコが水路を通れなくなったりするため、ツシマヤマネコが道路上に出てくる可能性が高くなります。
対馬自然保護官事務所では、これらの情報を踏まえつつツシマヤマネコの交通事故が今後発生しないように、注意喚起看板に加えて、交通事故現場付近で通行車両に対する交通事故防止の呼びかけなどを実施していく予定です。
対馬自然保護官事務所 森田夕貴