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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。

笹岳で○○○○に出会った

2024年07月12日
五島 片山 美希
こんにちは!
自然保護官事務所の片山です。
 
先日笹岳に自然保護官と巡視に行きました。
笹岳の標高約389mで、福江港から車で約20分のところに笹岳登山口があります。
笹岳においては近年イノシシが繁殖し増加していることから、登山口へ向かうにあたりフェンスを開閉するようになっています。

 
 
 
歩いて10分もしない間にイノシシのぬた場を確認しました。
ぬた場とはイノシシ等の動物が体表についているダニなどの寄生虫や汚れを落とすために泥浴びを行う場所のことです。
ぬた場があったため、私はイノシシに遭遇したらどうしようと内心ドキドキしながらいました。
 
 
 
イノシシのぬた場(遠)
 
イノシシのぬた場(近)
イノシシのぬた場も複数確認し、山頂に向けて歩いていたところ、向かい側の斜面に10頭近くのイノシシとうり坊を確認しました。
私は初めて見るイノシシに緊張し、写真に収めることが出来ませんでしたが…
出会ったイノシシは鳴き声も大きく興奮しているように感じたため、自然保護官と共にその場で様子を観察しました。
しばらくするとイノシシは他の場所へ移動していったため、私たちも歩き出しました。

 
 
 
 
 
地元の方の話では、イノシシの柵が出来てから笹岳に登山をする人は減少したとおっしゃっていました。
道中では倒木も見られ、道を見失わないように注意しながら進みました。
 
ずっと山道を歩き、標高336mあたりで視界の広がる場所(白岩)がありました!!
一枚岩の白岩は福江港付近や福江の市街地等も確認することが出来ます。

 
 
 
 
 
白岩に到着した時は霧雨だったため、視界がすっきりしない感じでした。
それもまた素敵でしたが、晴れていたら空の青と山や田んぼの緑のコントラストが綺麗に分かれ、清々しい景色だったことと思います。
 

山頂は木が生い茂り視界を遮っていました。
もし山頂から景色を見渡すことが出来たら…きっと良い眺めだろうなと想像してしまいました。
 
帰り道はイノシシに遭遇することはなかったのですが、下山後、自然保護官の服には4月から見てきたマダニの中で最大級のものがくっついていました。
 
五島では、今年はマダニが多いとよく耳にします。
登山の時にはマダニにもイノシシにもご注意ください。
 
 
明日から3連休ですね。
五島自然保護官事務所がある福江島では7月13日に海開きをするところがほとんどです。
綺麗な海が見たい!海水浴を楽しみたい!という方は、ぜひ五島列島への旅も検討してみてはいかがでしょうか。