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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。

男女群島・肥前鳥島の視察

2024年05月31日
五島 片山 美希
こんにちは!
五島自然保護官事務所の片山です。
 
先日、五島市市制施行20周年記念事業の一環として実施された男女群島・肥前鳥島の視察へ参加しました。
福江島から南南西の海上約70キロメートルの位置に当たり、東シナ海に浮かぶ絶海の孤島が男女群島です。
男島、クロキ島、寄島、ハナグリ島、女島で構成されています。
上陸できる海岸は男島、女島の数カ所しかなく、現在は無人島になっています。
 
男女群島は国指定男女群島鳥獣保護区(環境省)、史跡名勝天然記念物(文化庁)、男女群島生物群集保護林(林野庁)に指定されています。
男女群島は、絶海の孤島で天敵がいないこと、鳥類の餌となる魚類に恵まれていることからオオミズナギドリやカツオドリ等の水鳥の集団繁殖地になっています。また、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(平成4年法律第75号)に基づく国内希少野生動植物種に指定され、南西諸島と男女群島の森林のみに生息するアカヒゲを始め、国の天然記念物に指定されているカラスバト等が生息しています。
 
今回は福江港から船で2時間ほどかけて、女島へ行きました。
女島上陸時には粘着テープや含水マットを使用し、衣服や靴に付着した種子等を持ち込まないように対策をした上で上陸をします。
 
女島に到着
 
含水マット
 
女島灯台
 
 
 
 
トウカンゾウ(遠)
 
トウカンゾウ(近)
 
クマネズミの糞と思われるもの
女島灯台へ行く途中にはトウカンゾウがたくさん咲いており、ハマヒルガオやハマボッス等の海岸植物も確認できました。
女島灯台ではおそらくクマネズミの糞と思われるものを見つけました。
また、残念ながらアカヒゲやカラスバトは確認できませんでした。
 





珊瑚漁で賑わっていた明治時代に台風等の影響で多くの犠牲者が出たそうです。
そのため、男島の入り江付近に供養塔があるとのことでしたが、船上からは確認できませんでした。悲惨な事故に思いを馳せ、全員で黙とうを行いました。
 
男島から約30分で肥前鳥島に着きました。
肥前鳥島ではカツオドリの群れにも遭遇し、島にはカツオドリの糞のようなものが見えました。
 
肥前鳥島
 
カツオドリの群れ
 
カツオドリ
五島市役所、長崎海上保安部の皆さんの連携もあり全員無事に帰ることが出来ました。