アクティブ・レンジャー日記
九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。
国立公園指定90周年式典
2024年04月04日
雲仙
雲仙自然保護官事務所の干野です。今回は、先日開催された、国立公園「雲仙」指定90周年記念式典及び講演会についてお伝えいたします。
雲仙岳周辺が日本最初の国立公園に指定されて90周年を祝う式典が、3月24日に雲仙温泉街の雲仙観光ホテルで執り行われました。同ホテルは、国立公園指定とほぼ同時期に誕生し、当時の洋式建築を残すレトロなホテルです。当日朝は警報級の大雨でしたが、伊藤信太郎環境大臣をはじめ、長崎県、島原半島3市の首長ら約200人が参加されました。
雲仙岳周辺が日本最初の国立公園に指定されて90周年を祝う式典が、3月24日に雲仙温泉街の雲仙観光ホテルで執り行われました。同ホテルは、国立公園指定とほぼ同時期に誕生し、当時の洋式建築を残すレトロなホテルです。当日朝は警報級の大雨でしたが、伊藤信太郎環境大臣をはじめ、長崎県、島原半島3市の首長ら約200人が参加されました。
雲仙市による九州では初となるゼロカーボンパーク登録宣言の様子です。金澤雲仙市長は伊藤環境大臣とともに、豊かな自然と景観を守りつつ、脱炭素化を推進する、と宣言されました。
雲仙市国見町出身で「普賢岳のホームドクター」として知られる太田一也九州大学名誉教授より、ビデオレターが寄せられました。火山を知り、災害の実態を学び、後世に伝えましょう、とお言葉をいただきました。
国立公園指定90周年記念功労者表彰が行われ、3名の方と1団体が表彰を受けられました。
講演会では、長崎や雲仙の歴史を研究するグラバー園のブライアン・バークガフニ名誉園長が記念講演をされました。明治から昭和の初め(戦前)まで、居留外国人にとって雲仙は、東アジアにおける憧れの避暑地であった、と雲仙の歴史を語られました。
雲仙温泉の観光関係者等が登壇し、パネルディスカッションを行いました。その中で、雲仙旅館ホテル組合の福田組合長は、島原半島は国立公園、世界ジオパーク、世界遺産と世界の観光地が欲するものがある。その魅力を深掘りして生かしたい、と述べられました。
当日、観光ホテル内の別ホールではパブリックビューイングのコーナーが用意され、雲仙の住民らが、最後まで、式典の様子を見守っていました。
当日は、あいにくの天気でしたが、多くの出席者と一緒に指定90周年をお祝いし、100周年などこれからに向けた地元の熱意を共有できたと思います。これから暖かくなり、様々な花が咲き新緑に包まれる良い時期に入りそうです。皆様も是非一度、雲仙を訪れてください。