
アクティブ・レンジャー日記
九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。霧島山火山防災イベント2026を開催しました!
2026年08月29日8月29日(土)、霧島錦江湾国立公園(霧島地域)のえびの高原において、霧島山の成り立ちや自然の魅力、活火山と共生する地域の暮らし、火山災害に備えるための知識や行動について、さまざまな体験型プログラムを通じて楽しく学び、理解を深めることを目的とした「霧島山火山防災イベント2026」を開催しました。
当日は午前中に小雨が降っていましたが、午後には天候も回復し、えびの高原を訪れた多くの方々にご参加いただきました。
内容盛りだくさんのイベントとなりましたので、その様子を順番にご紹介します。
霧島ジオパークガイドツアー
えびの高原を訪れる方は、韓国岳登山や池めぐりを通して火山地形や自然を体感されることが多いと思いますが、えびの高原を散策するだけでも火山特有の地形や植生について学ぶことができます。
そこで、霧島ジオパーク推進連絡協議会(以下、霧島ジオパークという。)の専門員による現地解説ツアーを実施しました。
参加者からは、「つつじヶ丘のミヤマキリシマの保護や植生管理について初めて知った」「ノカイドウやえびの高原の成り立ちなど、地域の自然について新たな発見があった」といった感想が寄せられました。また、自然環境や植生の変化について学ぶ機会にもなりました。
子ども火山クラフト体験
湧水町から講師をお招きし、噴火の仕組みや登山時の注意点、天候の変化についてお話しいただきました。
その後、霧島山の立体模型にココア水を流して溶岩の流れを再現する実験や、弁当パックのふたを重ねて作る霧島山の立体模型づくりを行いました。
子どもから大人まで楽しみながら学べる体験となり、参加者からは「溶岩の流れ方が分かりやすかった」「思っていた方向とは違う場所に流れて驚いた」といった感想が寄せられました。火山クラフトを通じて、火山の仕組みへの理解を深めていただくことができました。
岩石・鉱物の観察・触れるゾーン
霧島ジオパーク事務局や霧島地区パークボランティアからお借りした岩石や鉱物を展示しました。
参加者は実際に触れながら観察し、マグマの成分や冷え固まる際の温度条件によって岩石や鉱物の特徴が異なることを学びました。
また、桜島の火山灰を使用した火山灰サンドアートコーナーも設置しました。最初は遊び方に戸惑う方も見られましたが、思い思いの作品を作り、完成した作品を写真に収める姿も見られました。
パネル展示・自衛隊レンジャー体験
共催団体の皆さまが展示物を持ち寄り、各ブースで活動紹介や体験プログラムを実施しました。
宮崎地方気象台による雲を発生させる実験やアメダス観測機器の展示、自衛隊(えびの駐屯地)による車両展示のほか、ロープワーク体験や災害対応時に使用する機材の紹介などが行われました。
参加者は実際に体験しながら、防災や災害対応について学んでいる様子でした。
また、キッチンカーの出店もあり、会場は賑わいを見せていました。
防災食体験プログラム
ガスや電気が止まった状況を想定し、ダンボールオーブンを使ったピザ焼き体験と、ポリ袋で作るナポリタン調理を行いました。
ダンボールオーブンは、ダンボールの内側にアルミホイルを貼り、炭を入れたアルミ皿の熱を利用して調理する仕組みです。
アルミホイルを貼る作業に苦戦する参加者もいましたが、ダンボールオーブンでピザが焼けることに驚きながら、おいしそうに召し上がっていました。災害時の調理方法の一つとして知っていただく機会にもなりました。
また、ナポリタンは具材や調味料、パスタの乾麺を耐熱ポリ袋に入れ、そのまま湯せんすることで完成します。通常の調理より時間はかかるものの、比較的簡単に調理できるため、参加者からは「家でも試してみたい」といった感想が寄せられました。えびの高原ホテルに食材をご用意いただいたこともあり、出来上がった料理は参加者からも好評でした。
えびの高原クイズラリー
霧島錦江湾国立公園や霧島ジオパーク、火山防災をテーマにした全10問のクイズをえびの高原内に設置しました。
参加者からは「普段歩かない場所まで散策するきっかけになった」といった声も聞かれ、えびの高原の魅力を知っていただく機会にもなりました。
クイズに挑戦しながら、楽しんで火山防災について学び、理解を深める姿が見られました。
今回のイベントを通して、「火山や防災について理解が深まった」「今回学んだことを家族や周囲の人にも伝えたい」といった声も聞かれました。火山や防災について考え、防災意識を高める機会となっていれば幸いです。
ご参加いただいた皆さま、ご協力いただいた関係機関の皆さま、誠にありがとうございました。