九州地域のアイコン

九州環境局

アクティブ・レンジャー日記

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。

白いタコクラゲのひみつ

2026年08月31日
佐世保 溝口恵美

こんにちは!佐世保自然保護官事務所の溝口です。

夏も終わりに近ずくと九十九島周辺の海に姿を見せるタコクラゲ。

名前の由来は、傘の下に伸びる8本の口腕が、まるでタコの足に見えることから
「タコクラゲ」と呼ばれているそうです。

タコクラゲ
基本的には茶色い色をしたタコクラゲが多いのですが、
今年は「白いタコクラゲがたくさんいる!」という話を聞き、
九十九島ビジターセンターのスタッフと一緒に、遊覧船に乗って観察しに行ってきました。

海を眺めていると.........いました!!!

茶色いタコクラゲの中に、白い個体も数匹。
九十九島ビジターセンター提供
確かに白い.....。でも、なぜ白いんだろう??

そこで、九十九島水族館海きららのクラゲ課・木下さんにタコクラゲについてお話を伺いました。
九十九島水族館海きららのクラゲ課・木下さん
タコクラゲが茶色く見える理由は、
体内に「褐虫藻(かっちゅうそう)」という藻類が共生しているため。

褐虫藻は光合成をしてエネルギーを作り、
その一部をタコクラゲに分けています。

タコクラゲと褐虫藻は、こうした関係で一緒に暮らしているのだそうです。
ところが、何らかの理由で褐虫藻がタコクラゲの体からいなくなると、
褐虫藻の色がなくなり、タコクラゲは白く見えるようになります。
白いタコクラゲ
でも、どうして今年は白いタコクラゲが多いのでしょう?

その理由については、まだわからないこともあるようですが、
海水温の上昇が関係しているでしょうか...。

「白いクラゲがいる!」という小さな発見から、タコクラゲの名前の由来や、
体の中で暮らす褐虫藻のことまで、知らなかったことをたくさん知ることができました。

自然の中で見つけた「なんでだろう?」をそのままにせず、
実際に見て、聞いて、調べてみる。

佐世保には、九十九島ビジターセンターや水族館、動植物園など、自然や生きものを
知ることができる場所がたくさんあります。
「なんでだろう~?」と思ったときは、ぜひそんな場所にも足を運んでみてください。

身近なところから、自然の不思議を一緒に探してみましょう!