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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

アマミノクロウサギ交通事故防止キャンペーン実施中

2023年12月19日
奄美 白石大晴
うがみんしょ~らん!
 
 奄美野生生物保護センターの白石です。
 今回のアクティブレンジャー日記は、現在開催中のアマミノクロウサギ交通事故防止キャンペーンについてです!環境省奄美野生生物保護センターでは毎年、アマミノクロウサギの交通事故が一年で最も多い秋から冬にかけて、アマミノクロウサギ交通事故防止キャンペーンを実施しています。
 
 奄美大島でのアマミノクロウサギの交通事故件数は、去年は過去最多の107件だったのですが、今年は11月末時点で124件と、すでに去年の件数を大きく上回っています。そのような現状から、キャンペーンの期間も、これまでの2ヶ月間から倍の4ヶ月間に延長して実施しています。
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写真:交通事故にあったアマミノクロウサギ
 アマミノクロウサギは日没後に見通しのいい広い場所に出てきて食事をしたり糞をしたりする習性があるのですが、キャンペーンの期間は繁殖期にあたり、夜間に活動的になるので道路へ出てくる数が特に多くなります。また、日が暮れるのが早くなるため島の人たちの通勤時間と夜行性であるアマミノクロウサギが活動を始める時間帯が重なる季節にもなります。そこで、少しでも交通事故を減らそうと取り組んでいるのが「アマミノクロウサギ交通事故防止キャンペーン」です。
 
 イベントやチラシ配り、ラジオ出演などを通して野生動物との交通事故に注意した運転を呼びかけるなど、毎年キャンペーン期間中にはいろいろな活動を行います。12月2~3日には、「結ノ島CAMP2023」という毎年この時期に奄美大島で開催される大きなイベントがあり、そちらのイベントにキャンペーンの一環として私たちも参加してきたので、今回はその内容を紹介したいと思います。
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写真:「あまみのゆかいな生きもの同盟」ブース
 こちらが今回出店した環境省のブース「あまみのゆかいな生きもの同盟」です。
 アマミノクロウサギの交通事故防止に関する展示だけでなく、奄美マングースバスターズの活動紹介や奄美の生きものに関するクイズ、生きものの写真展示など、奄美の自然の魅力や環境問題、自然を守るためにどんなことができるかなどを考えるきっかけになるような内容がたくさんのブースになりました。
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アマミノクロウサギ交通事故防止の展示
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子ども向けの生きもの折り紙コーナー
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あまみのゆかいな生きもの同盟クイズ
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だれの骨か当てるクイズ
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奄美マングースバスターズ体験
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マングース探索犬とのふれあい
 「結ノ島CAMP2023」はキャンプ好きやフェス好きの人などに人気があり、島内外からたくさんの人が集まる大きなイベントです。環境省のブースにもたくさんの方が見に来てくれて、とてもよいキャンペーンの活動になりました。
 そして、なんと今回のイベントには環境省のマスコットキャラクター「あまくろ君」も参加しました!
 あまくろ君は、環境省のブースだけでなく、会場全体を歩き回ってイベントを盛り上げてくれて、最後は子ども達の人気もゲットして嬉しそうに奄美の森に帰って行きました。
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写真:子ども達とふれあうあまくろ君
 今年の交通事故防止キャンペーンは12月31日まで行います。それまでの間、少しでもアマミノクロウサギなどの野生動物の交通事故が減るように、活動していきたいと思います。
 終了後には、今年のキャンペーンの活動まとめやアマミノクロウサギの交通事故件数の変動などをアクティブレンジャー日記で紹介する予定なので、そちらも是非見てみてください。
 
 多くの方々に交通事故の現状を知っていただき、キャンペーン期間中に限らず、奄美大島や徳之島の夜の「スロードライブ」にご協力をお願いしたいと思っています。