
アクティブ・レンジャー日記
九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。
ツシマヤマネコの子ネコ救護
2026年07月13日
対馬
皆さん、こんにちは!厳原事務室の比嘉です。最近はSUPフィッシングにどハマりしていて、ほぼ毎週末海の上で過ごしています。
今回はそんな私から、今年度発生したツシマヤマネコの交通事故と、子ネコの救護についてお伝えいたします。
今回はそんな私から、今年度発生したツシマヤマネコの交通事故と、子ネコの救護についてお伝えいたします。
5月30日ツシマヤマネコの死体発見
5月30日(土)、美津島町濃部の国道382号沿いでツシマヤマネコの死体を発見し、ツシマヤマネコ野生順化ステーションに収容しました。死体が道路沿いで発見されたことや、骨盤に強い衝撃を受けた痕跡があったことから、交通事故によるものと考えられました。今年度のヤマネコの交通事故はこれが1件目になります。
子ネコ捜索
収容された個体がメスだったことから、その日の夜から子ネコの捜索が始まりました。この時期の子ネコは、母ネコがいなければ1週間も生き続けるのが難しいとされています。そのため、一刻も早く見つける必要があります。
職員総出で事故現場の周辺を歩きながら捜索を行い、チームごとに担当エリアを分けて、重点的に探していきました。一方で、この時期は足元に毒蛇がいる可能性もあるため、安全に気を配りながらの作業となりました。さらに捜索とあわせて自動撮影カメラを10台設置しました。
しかし、この日の捜索では残念ながら子ネコを見つけることはできませんでした。
翌日からは、設置したカメラの映像をもとにした捜索が中心となっていきます。
職員総出で事故現場の周辺を歩きながら捜索を行い、チームごとに担当エリアを分けて、重点的に探していきました。一方で、この時期は足元に毒蛇がいる可能性もあるため、安全に気を配りながらの作業となりました。さらに捜索とあわせて自動撮影カメラを10台設置しました。
しかし、この日の捜索では残念ながら子ネコを見つけることはできませんでした。
翌日からは、設置したカメラの映像をもとにした捜索が中心となっていきます。
6月3日子ネコ撮影
現場周辺に設置した10台のカメラの確認は、職員が交代で毎朝行っていました。しかし、なかなか手がかりは得られず、もどかしい時間が流れていきます。
そんな中、死体を収容してから4日目の6月3日(水)、ついにツシマヤマネコの子ネコがカメラに写っていました。撮影されたのは、死体発見地点から最も近い場所に設置していたカメラです。
その日のカメラ確認を担当していたのは私でした。現場で映像を確認した際は画質が荒く、ヤマネコの特徴である虎耳状斑(耳の裏の白い模様)を確認するまでは、なかなか確信が持てず、何度も繰り返し映像を見直してしまいました。
交通事故後に子ネコを撮影できる機会はほとんどないため、思わず興奮してしまったのを覚えています。とはいえ、気持ちを落ち着けなければ仕事になりません。確認後はすぐに気持ちを切り替え、捜索は次の段階である「子ネコの捕獲フェーズ」へと移行していきました。
そんな中、死体を収容してから4日目の6月3日(水)、ついにツシマヤマネコの子ネコがカメラに写っていました。撮影されたのは、死体発見地点から最も近い場所に設置していたカメラです。
その日のカメラ確認を担当していたのは私でした。現場で映像を確認した際は画質が荒く、ヤマネコの特徴である虎耳状斑(耳の裏の白い模様)を確認するまでは、なかなか確信が持てず、何度も繰り返し映像を見直してしまいました。
交通事故後に子ネコを撮影できる機会はほとんどないため、思わず興奮してしまったのを覚えています。とはいえ、気持ちを落ち着けなければ仕事になりません。確認後はすぐに気持ちを切り替え、捜索は次の段階である「子ネコの捕獲フェーズ」へと移行していきました。
子ネコ捕獲フェーズ
子ネコが撮影されたことを受け、いよいよ捕獲に向けた準備が始まりました。
まずは、捕獲罠と餌、そしてカメラのセットを設置します。その日のうちに、撮影地点周辺へ計7か所に設置を行いました。最初から罠を作動させるのではなく、まずは罠の中で自由に餌を食べられる状態にしておきます。これは、子ネコに罠に慣れてもらい、無理なく捕獲につなげるための工夫です。また同時に、撮影された子ネコが他個体の子ネコではないことの確認の意味合いもあります。
準備と並行して、子ネコの捜索も再開しました。今度は日中に、撮影された地点周辺を重点的に探していきます。
しかし、この一帯は伐採地となっており、切られた枝や木材が積み上げられているため、子ネコが身を隠せる場所は無数にあります。積み重なった木の隙間や、その周辺の斜面に至るまで注意深く探していきましたが、なかなか手がかりは見つかりません。気づけばあっという間に時間は過ぎ、あたりは夕方になっていました。
まずは、捕獲罠と餌、そしてカメラのセットを設置します。その日のうちに、撮影地点周辺へ計7か所に設置を行いました。最初から罠を作動させるのではなく、まずは罠の中で自由に餌を食べられる状態にしておきます。これは、子ネコに罠に慣れてもらい、無理なく捕獲につなげるための工夫です。また同時に、撮影された子ネコが他個体の子ネコではないことの確認の意味合いもあります。
準備と並行して、子ネコの捜索も再開しました。今度は日中に、撮影された地点周辺を重点的に探していきます。
しかし、この一帯は伐採地となっており、切られた枝や木材が積み上げられているため、子ネコが身を隠せる場所は無数にあります。積み重なった木の隙間や、その周辺の斜面に至るまで注意深く探していきましたが、なかなか手がかりは見つかりません。気づけばあっという間に時間は過ぎ、あたりは夕方になっていました。
子ネコ発見
6月3日16時ごろ、夜間捜索の準備のため事務所へ戻っている最中でした。
現場に待機していた職員から連絡が入り、「子ネコが見つかった!!」との報告を受けました。突然の知らせに驚いていると、すぐに「2匹目も見つかった」という、さらに信じられない報告が続きました。1匹見つかることさえ非常に難しい中でのことだったため、そのときの衝撃は言葉にできないほどでした。
すぐに引き返して現場へ向かいましたが、到着したときにはすでに子ネコは救護され、対馬野生生物保護センターへ搬送された後でした。そのため、この日は自分の目で子ネコを見ることはできませんでした。
それでも、母ネコが交通事故に遭った後に子ネコが見つかった事例は今回で2例目となり、非常にまれなケースです。実は昨年6月にも同様にメスのヤマネコが事故に遭い、子ネコの捜索を行いましたが、その際は発見には至りませんでした。悔しさの残る結果だっただけに、今回どのような形であれ子ネコを発見できたことは、本当にうれしく感じています。
現場に待機していた職員から連絡が入り、「子ネコが見つかった!!」との報告を受けました。突然の知らせに驚いていると、すぐに「2匹目も見つかった」という、さらに信じられない報告が続きました。1匹見つかることさえ非常に難しい中でのことだったため、そのときの衝撃は言葉にできないほどでした。
すぐに引き返して現場へ向かいましたが、到着したときにはすでに子ネコは救護され、対馬野生生物保護センターへ搬送された後でした。そのため、この日は自分の目で子ネコを見ることはできませんでした。
それでも、母ネコが交通事故に遭った後に子ネコが見つかった事例は今回で2例目となり、非常にまれなケースです。実は昨年6月にも同様にメスのヤマネコが事故に遭い、子ネコの捜索を行いましたが、その際は発見には至りませんでした。悔しさの残る結果だっただけに、今回どのような形であれ子ネコを発見できたことは、本当にうれしく感じています。
発見個体と今後について
発見された2匹はいずれもオスで、発見した職員によって「寿限無(じゅげむ)」と「長助(ちょうすけ)」と名付けられました。
2匹とも乳歯の状態などから、離乳して間もない個体と考えられます。
現在のところ、健康状態に大きな問題は見られず、順調に過ごしています。今後は、それぞれの状態や専門家の助言を踏まえながら、野生復帰が可能かどうか、その時期や方法について検討していく予定です。
また、ヤマネコの交通事故を防ぐため、普及啓発物の配布や交通安全キャンペーンなどを通じて、ドライバーの皆さんへの注意喚起も引き続き行っていきます。
2匹とも乳歯の状態などから、離乳して間もない個体と考えられます。
現在のところ、健康状態に大きな問題は見られず、順調に過ごしています。今後は、それぞれの状態や専門家の助言を踏まえながら、野生復帰が可能かどうか、その時期や方法について検討していく予定です。
また、ヤマネコの交通事故を防ぐため、普及啓発物の配布や交通安全キャンペーンなどを通じて、ドライバーの皆さんへの注意喚起も引き続き行っていきます。