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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。

ラムサールレンジャーと生き物調査

2026年06月22日
出水 平野 菜々子
こんにちは。出水自然保護官事務所の平野です。
6月は出水市ツル博物館クレインパークいずみが主催する生き物調査のイベントが2回ありました。ラムサールレンジャーと一般参加の皆さんと調査してきましたので、その結果を報告します!


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ラムサールレンジャーとは・・・
 「ラムサール湿地を守る人」として出水市内の小学5年生~中学生が1年間かけて湿地を学び、守り育てる活動に取り組んでいきます。
 専門の講師と一緒に体験活動できる講座が年10回ほどあり、自然や生き物に興味のある子ども達が参加しています。

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湿地の生き物採集

まずは荒崎地区にある、現在休耕田となっている湿地の調査です。数年前まで田んぼとして利用されていた場所で、湧き水が豊富で1年中水がたまっています。人の手がはいっていないせいか、かなり深くなっている場所があったため危険な場所に立ち入らないための調査範囲の確認、ヘビなどの危険な生き物もいることの説明がありました。
講師としてお招きした鹿児島県立博物館の学芸員の中峯さんから生き物のいそうな場所と網の使い方を教えてもらったらついに泥の中へ入ります!
いつもなら怒られてしまいそうな場所へ入ることをためらう様子を見せる子もいましたが、入ってしまえば楽しそうに生き物を探していました。
調査開始
湿地の横を流れる水路も調査🔍
天気が良く虫が活発に動き、日焼けも・・・🌞
捕まえた生き物は並べたバットに自分たちで種類ごとにグループ分けしていきます。
巻貝とカエルは山のような捕獲量となりました。
分け終わると中峯さんからバットごとに生き物の解説がありました。みなさん自分たちが捕まえた生き物の説明を真剣に聞いていました。質問の時間も学芸員さんに聞ける貴重な機会ということで子ども達だけでなく大人の方からも質問が出ていました。
今回の湿地の生き物は約25種見つかりました!
グループ分けの様子
中峯さんの解説を聞く参加者
ミナミメダカ(外来種であるカダヤシじゃないところが◎)
大人気だったミズカマキリ
コガタノゲンゴロウの幼虫(食事中)
みんな小さなゲンゴロウだと思っていたヒメガムシ

干潟の生き物観察会

次は高尾野川河口の干潟での生き物調査です。当日は集合時間に少し雨が降っていて天気が心配でしたが、参加者が集まって説明を受けるころには雨も止み、暑くもなく快適に安心して活動することができました。こちらは鹿児島大学水産学部の山本教授が講師として来てくださいました。
先に田んぼでの生き物を見ていたせいか、海の生き物がとても素早く感じます。ハゼなどの魚類は足元ではなく、かなり先の方を見ながら歩かないと気づけないような距離で既に逃げ始めているのです。最初は子ども達も「いない!見つけても捕まえられない!」と言っていましたが、網の使い方を教わって何度もチャレンジしているうちに素早い魚類もゲットできるようになっていました!さすがですね。
山本教授の説明を受ける参加者
不安定な足場で必死に生き物を探します
こちらも採集した生き物を自分たちで分類ごとに分けていきます。カニと巻貝が大量でした。
採集あるあるなのですが、捕まえたものを全部同じバケツに入れていくと、中で食物連鎖が始まり捕まえた数より結果が減っている・・・ということがあります。わたしのバケツからもエビが消えました。
干潟で見つかった生き物も約25種でした。山本教授のご説明では、色んな種類の生き物がいる干潟は色んな掘り返し方で砂や泥を耕してくれるので良い環境になるということです。耕されないと硫化水素というガスがたまってしまい悪臭の原因になり生息環境の悪化につながります。一匹一匹は小さいですが、とても大きな役割を持っているのですね。
グループ分けの様子
山本教授の解説
素早いハゼ科の一種
イシガニ
マメコブシガニ(最左)などの甲殻類
アラムシロは干潟の掃除屋さん
今回採集した生き物はイベント終了後にすべて元の場所に放しました。自分で捕まえた生き物をそのまま飼いたいという声もあり、名残惜しそうに放流用のバケツへ入れている姿が印象的でした。どちらのイベントにも生き物に興味がある方がたくさん参加していて、それが生き物の生息地として大切な湿地を守ることにつながっているのかなと思います。
これからもラムサールレンジャーや地域の皆さんと共に豊かな湿地を守る活動を続けていきます!

クレインパークいずみでは湿地以外にも昆虫、植物、鳥類など色々な講座を予定しています。生き物観察を通して、自然との共生について学ぶことができるので興味がある方はチェックしてみてください。
 ↓今後のイベント紹介のページです↓