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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。

「昔は魚見台!?玉之浦御岳ハイキング」を開催しました!

2026年06月15日
五島 片山 美希
 皆さんこんにちは!
五島自然保護官事務所の片山です。
 
先月、五島市(五島列島ジオパーク推進協議会)と共催で国立公園内でのハイキングイベント「昔は魚見台!?玉之浦御岳ハイキング」を開催しました。
 
福江港から車で50分近く西に車を走らせると玉之浦町の御岳登山口に到着します。
御岳は標高177mと低く、登山道の傾斜は緩やかで登りやすい山です。渦巻き状の登山道を30分程度歩けば山頂に到達し、山頂からはここら一帯が国立公園に指定された理由の一つでもある玉之浦湾の溺れ谷地形を望めるほか、大瀬山や嵯峨島、島山島、七ツ岳・父ヶ岳等の景色を一望できます。
 
 
今回のイベントでは御岳をハイキングしながら、道中で見られる動植物の紹介・解説を行いました。
 
イベントの当日は14種の動植物の紹介を行いました。解説を行った植物のうち、今回はその一部を紹介します。
 
こちらはツツジ科の、ヤマツツジです。
福江島においては御岳だけでなく、七ツ岳をはじめとする国立公園内外の山地で広く見ることができるツツジです。
5月頃からヤマツツジの赤色の花が咲き始めます。福江島では同じく山地に広く見られるオンツツジの開花が終わるころ、ヤマツツジが開花します。
 
こちらはスイカズラ科のスイカズラです。
スイカズラの花は、細長い筒状で先が開き、花びらが反りかえる唇型の形が特徴的で、黄色や白色の花が咲きます。
5月頃から花期を迎えるので、そのころ山で甘く優しい香りがすると近くでスイカズラが咲いていることが多いです。
 
こちらはアカネ科のアリドオシです。
福江島の山地では比較的よく見られる、鋭い棘のある植物で春に白い小さな花が咲きます。
諸説ありますが、この鋭いトゲがアリを刺してしまうことが名前の由来になっているとも言われているそうです。
そして、山頂に到着すると、ひときわ目を引く岩を積み上げた円柱状の構造物があります。これは約200年~50年ほど前に使われていた魚見台です。
 
 
魚見台とは、魚を見つけるために設けられた見張り場所です。広範囲を見渡すことができる高台に位置することが多く、魚群の位置を把握し、それを伝える役割を担っていました。
ここ御岳でも、昔はブリやマグロなどの魚の群れが井持浦湾に入ってくると、山頂にあるこの魚見台(赤い丸)から旗を振って湾の対岸にいる漁師たちに知らせていたそうです。
その合図を見た漁師たちは、湾の対岸から御岳側(矢印の方向)に船を出し、漁をしていたようです。
魚群探知機がない時代に、この魚見台はとても大切な役割を持っていたのです‼
玉之浦の歴史を感じながら魚見台からの景色を見て当時の様子に思いを馳せる方もいらっしゃいました。
 
 
 
 参加者からは「虫よけスプレーの貸し出しがあり安心して参加できた」「日陰で登りやすく、きつくなくてちょうどいいハイキングだった」「動植物の解説や、昔の生活の解説があり、面白かった」「魚見台からの景色が素晴らしかった」等の声をいただきました。
 
今後も地域や国立公園の自然について興味を持ってもらえるようなイベントを行っていきたいと思っています。