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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。

鹿児島地区×霧島地区パークボランティア交流会 ― 重富海岸で「里海つくり」に参加! ―

2026年05月30日
えびの 椎葉 美香
 こんにちは。えびの管理官事務所の椎葉です。
 5月30日(土)、霧島錦江湾国立公園・重富海岸で開催された環境保全イベント「錦江湾奥最大のひがたをたがやす?みんなで里海つくり!」 に参加しました。
 
 このイベントは、NPO法人くすの木自然館が企画・運営し、環境省と(一財)セブン‐イレブン記念財団が共催・協力して開催しているイベントで、5回目を迎えます。セブンイレブン記念財団では、環境省と協定に基づき、令和5年から地域の団体と協力・連携して、日本各地の国立公園の環境保全活動に取組んでいます。
 今日は、重富海岸にある干潟の海岸清掃や生きもの観察、耕運作業を通して、「人が手を入れることで自然を守る」という里海づくりを体験しました。

初の試み!鹿児島地区×霧島地区パークボランティア合同参加

 現在、霧島錦江湾国立公園では、鹿児島地区と霧島地区の2つのパークボランティア(PV)が活動しています。これまで地区合同で活動する機会はほとんどありませんでしたが、ボランティア同士の交流を深めることを目的に、現体制になってから初めて、合同活動を行いました。
                                                                                                                
 自己紹介では、鹿児島地区PVの柳田さんが、昭和60年に発行した霧島屋久国立公園(霧島錦江湾国立公園の前身の公園名)「霧島の自然」の冊子と昭和62年に交流勉強会を行った際の記念写真を持参してくださいました。
 当時の思い出としてえびの・高千穂・人吉地区のPVで交流勉強会を行っていたこと、写真に写る娘さんがえびの管理官事務所の初代アクティブレンジャーになったことなど、貴重なお話を聞くことができました。
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PVの挨拶の様子
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イベント開会のあいさつと干潟の近況

 くすの木自然館の浜本代表からは、この干潟の耕うんによって耕うんした場所でクロツラヘラサギが餌をとる姿が見られるようになった、つまりクロツラヘラサギの餌になるような生き物が増えたという嬉しい報告がありました。
干潟の生きものが増えることが、渡り鳥たちの餌場利用にもつながっているようです。
 

まずは海岸清掃からスタート

 まずは海岸のごみ拾いを行いました。
 細かなビニール片やプラスチックごみが多く見つかりましたが、全体的には比較的きれいで、日頃からくすのき自然館をはじめとする地域の方々が清掃してくださっていることが伝わってきました。
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ゴミ拾いの様子
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細かなビニール片
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集まられたゴミ

干潟の生きもの調査

 続いて、前回耕した場所にどれだけ生きものが戻ってきているかを調査しました。
浜本代表からバケツ・スコップ・網の使い方を教わり、4~5人のグループに分かれて生きもの採集を開始します。
私は鹿児島地区PVの皆さんと一緒に活動をしました。
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砂の中に隠れている生きものを探します
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他のグループも探すのに夢中の様子でした
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 採集した生きものをバットや水槽に取り分けた後、干潟の生きものの特徴をくすのき自然館の職員が解説してくださいました。PVや参加者の皆さんは興味津々で生きものを観察しながら解説を聞いていました。
 
 〇ムギワラムシ 
 分泌物と砂粒で地中にストロー状の巣をつくり、長いものは約2mになります。危険を感じると巣の奥まで逃げ込むため、体長約180mmと巣穴よりも小さいムギワラムシは奥まで入り込んでしまい、手前で巣が途切れてしまうため捕まえるのが難しい。
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〇マメコブシガニ 
 丸い体型のため前方に歩くことができるカニで、危険を感じると死んだふりをする。今回多くの参加者が採集。
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〇スナモグリ
 エビのような姿で体は柔らかい。左右で大きさの違うハサミを持ち、大きい方で巣穴を掘る。
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一番右がニホンスナモグリ、その他はハルマンスナモグリ

最後は干潟の耕運作業

 最後にスコップや移植ゴテを使って干潟を耕しました。
新しく耕す場所は土が固く、力のいる作業でしたが、皆さん笑顔で取り組んでいました。
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作業の様子
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作業前
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作業後

イベント閉会のあいさつと嬉しい成果

 閉会では浜本代表から、イベントで採集された生きものが昨年度5月の24種から27種に増えていたとの報告があり、少しずつ、固くなっていた干潟が生きものにとってすみやすい環境になっているのだとお話しいただきました。
 イベント終了後には、ちょうど食事に訪れたクロツラヘラサギの姿も観察でき、採食場としても豊かになっているのだと感じました。
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重富干潟にやってきたクロツラヘラサギ
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採餌中のクロツラヘラサギ
 鹿児島地区・霧島地区のPVにとっても、今回の機会がお互いのつながりを深める機会となっていると嬉しいです。
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桜島を背景に記念撮影