アクティブ・レンジャー日記
九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。
阿蘇の草原を走るアクティビティをご紹介します
2023年06月14日
阿蘇
はじめまして。4月からアクティブレンジャーになりました、初投稿の荒川です。
阿蘇くじゅう国立公園は2016年から「国立公園満喫プロジェクト」に取組んでいます。
満喫プロジェクトとは、世界各国から訪れる人たちに国立公園を楽しんで頂けるよう「その自然には、物語がある。」のブランドメッセージのもと、保護と利用のバランスをみながら好循環を生み出し、地域の活性化を図るための取組みです。阿蘇の特徴は「地球の呼吸」ともいわれる活火山阿蘇山、火山の恵みである水源や温泉、どこまでも続く草原とそれを維持するために行う春の野焼き、地域の人々によって受け継がれる阿蘇神社を中心とした独自の農耕祭事など沢山あります。
阿蘇くじゅう国立公園は2016年から「国立公園満喫プロジェクト」に取組んでいます。
満喫プロジェクトとは、世界各国から訪れる人たちに国立公園を楽しんで頂けるよう「その自然には、物語がある。」のブランドメッセージのもと、保護と利用のバランスをみながら好循環を生み出し、地域の活性化を図るための取組みです。阿蘇の特徴は「地球の呼吸」ともいわれる活火山阿蘇山、火山の恵みである水源や温泉、どこまでも続く草原とそれを維持するために行う春の野焼き、地域の人々によって受け継がれる阿蘇神社を中心とした独自の農耕祭事など沢山あります。
私はこの満喫プロジェクトを担当しています。トピックのひとつとして、今回は阿蘇の草原を電動マウンテンバイクで走る「牧野ガイドツアー」をご紹介します。
阿蘇の草原を走り抜ける「牧野ライド」
阿蘇の草原は牧野(ぼくや)と呼び、牛馬を放牧する敷地には通常一般の人が立ち入ることはできません。フィールドとして使用できる特定の牧野に認定を受けた牧野ガイドとのみ特別に入ることができます。牛馬への防疫のため、牧野に入る前は自転車と靴を必ず消毒します。ツアー代金の一部は保全料として草原再生のために募金されます。
牧野を走る感覚は体験してみないとわかりません。草原は平坦ではなく、牛馬の歩いた跡やいのししなど野生動物が掘った穴、野草の植生によりでこぼこしています。マウンテンバイクにはサスペンションがついているので、ふわふわの走り心地で浮遊感があります。ジャンプしながら前に進むためサイクリングより乗馬に近い感覚です。
放牧されている牛馬や阿蘇山の絶景をみながら、阿蘇でしか体験できない特別なアドベンチャーです。
ライドの途中には季節ごとの野草が観察できます。草原には600種類の植物が生育しています。季節ごとのランドスケープと共にぜひお楽しみください。
阿蘇カルデラ内の草地割合は1905年の47%から2007年の21%と約100年で半分以下に減少しています。牧野ガイドツアーは草原の新たな活用法として、ツアー代金の一部が草原の維持費用に還元されます。
ライドの途中には季節ごとの野草が観察できます。草原には600種類の植物が生育しています。季節ごとのランドスケープと共にぜひお楽しみください。
阿蘇カルデラ内の草地割合は1905年の47%から2007年の21%と約100年で半分以下に減少しています。牧野ガイドツアーは草原の新たな活用法として、ツアー代金の一部が草原の維持費用に還元されます。
それぞれの牧野によって傾斜の角度や地形は異なり、季節によっても景観や植生が大きく異なるため、通年を通して楽しめるのもこのツアーの魅力です。
ぜひ阿蘇の特別なアクティビティツアーをお楽しみください。
環境省「国立公園に、いってみよう!」
問合せ:道の駅阿蘇 ASO田園空間博物館
https://www.env.go.jp/nature/nationalparks/list/aso-kuju/try/
環境省「国立公園に、いってみよう!」
問合せ:道の駅阿蘇 ASO田園空間博物館
https://www.env.go.jp/nature/nationalparks/list/aso-kuju/try/