
アクティブ・レンジャー日記
九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。国指定鳥獣保護区「枇榔島」の調査同行
2026年03月21日 こんにちは。えびの管理官事務所の椎葉です。
3月8日放送の「ダーウィンが来た!宮崎局徹底取材!ナニコレ!?空から降る謎の怪鳥」はご覧になりましたか?
今回、その撮影の舞台となった枇榔島で、専門家の方々が行うカンムリウミスズメの繁殖状況調査に同行してきましたのでご紹介します。
枇榔島は、宮崎県門川町の門川尾末漁港から東の海上約7㎞の沖合にある無人島です。
環境省レッドリストの絶滅危惧Ⅱ類及び国の天然記念物に指定され、門川町の町の鳥に制定されているカンムリウミスズメの国内最大級の繁殖地と考えられており、またオオミズナギドリなどの貴重な鳥類の生息・繁殖地にもなっています。1974年には日豊海岸国定公園に指定され、2010年11月に国指定鳥獣保護区にも指定されました。
沖合に出るとカンムリウミスズメが波に揺られながら、列をつくっていました。
海に潜っては出てくる仕草を繰り返して、小魚を捕まえるのに忙しそうでした。
波で船が揺れる中、皆さん撮影上手でカンムリウミスズメの様子がしっかり確認できました。
枇榔島に上陸するとカンムリウミスズメの巣穴調査とトレイルカメラメンテナンスの二班に分かれて作業を行いました。巣穴調査は繁殖地の保護と個体数を維持するため、トレイルカメラは天敵となるネズミ類の島内への侵入がないかなどを確認するために行うとても大事な作業です。
岩の多い場所でどこに巣があるのだろうと疑問に思いますが、岩の割れ目や岩と岩の隙間をよく覗き込むと葉っぱに隠れた卵や大事そうに抱卵している親鳥を確認することができました。
調査は親鳥の負担にならないように細心の注意を払って行いました。
調査していくとカラス類かフクロウ等の猛禽類に襲われた卵や成鳥の翼が多数落ちていました。台風の影響で、繁殖地を覆っていた木々の葉っぱが昨年より落ちてしまい、上空から発見されやすくなったのが原因のようです。
厳しい環境の中で子育てを頑張っている親鳥の姿はすごくたくましいです。
一通りの調査が終わった後に鳥獣保護区の看板が樹木で隠れていたので、剪定作業を行いました。
今回は日帰りの調査となりましたが、繁殖期のピーク時は枇榔島に泊まり込みで調査を行うこともあり、専門家の方々が継続して調査して下さっているので、今でも繁殖地としての利用が続いているのだと思います。
これからカンムリウミスズメの卵の孵化が始まりヒナは親鳥に連れられ生後1~2日で海に飛び立ちます。
無事に巣立つことを願うばかりです。