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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

慶良間諸島の成り立ちと、前島の歴史を深堀り

2026年02月05日
慶良間 三石裕弥香
みなさん、こんにちは。
慶良間自然保護官事務所の三石です。

令和7年12月20日に渡嘉敷島~前島までの海上ツアー&前島に上陸してのフィールドツアーを実施する予定でした。しかし、前夜から降り続く雨の為、残念ながら現地には行くことが出来ず、その代わりに渡嘉敷村前島にスポットを当てた講演会を開催しました。 講演会も盛況でしたが、まずは下見で行った前島の様子を少しご紹介します。

前島は、渡嘉敷島から東へ約7キロに位置する南北に細長い島です。
渡嘉敷島から望む前島の写真
渡嘉敷島から望む前島
1962年に全島民が沖縄本島へ移住し無人島(※)となりましたが、人々が住んでいた歴史は古く、拝所や井戸跡、屋敷を囲っていた石積みなどが今も残っています。 ※現在も元島民が島に渡り、拝所や土地の管理等をしています。
下見の様子の写真
学問の神の前にある鳥居 アダンがうっそうと茂っています
古墓の写真
「村墓(ムランジュ)」と呼ばれる集落で最初の共同墓地であったとされる古墓
小学校跡の写真
渡嘉敷小学校前島分校跡
神社の写真
重要な拝所であったとされる殿内(神社)
井戸跡の写真
集落の西端に残る井戸跡
下見の様子の写真
海岸沿いの地質を確認する先生方
さて、悪天候の中でしたが、講演会には多数の方に参加いただきました。
講演会の様子の写真
講演会の様子
最初に、沖縄県立博物館美術館の宇佐美先生より、慶良間諸島を構成する岩石は何か? 地形と地質の特徴、島々の成り立ちなど、地学の観点から壮大なスケールでお話いただきました。
講話される宇佐美先生の写真
   
同じく沖縄県立博物館美術館の山本先生は、考古担当の立場から前島集落の歴史や特徴、神社や小学校跡など史跡について講話されました。お話を聞いていると、かつての集落の姿が偲ばれるようでした。
講和される山本先生の写真
   
前島の人々は、島の地形や岩石の性質、サンゴ礁に囲まれた環境を上手く利用し、自然と共存してきたことが伺えました。厳しい環境で生き抜くための知恵と、生活の営みの跡が刻まれた島。前島が持つ歴史の深さと魅力を感じることが出来ました 。
集落の石積みの写真
集落の道と石積み
石積みの写真
サンゴを利用した石積みが多く見られる
最後に
地学と考古という多角的な視点から前島の歴史を紐解き、専門的なお話を分かりやすく解説くださった、宇佐美先生、山本先生に、厚く御礼申し上げます。