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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。

漂着ごみの回収イベントに参加しました!!

2025年11月14日
五島 片山 美希
こんにちは!
五島自然保護官事務所の片山です。
 
先日、福江島内の団体である五島自然塾が主催のイベント「島山島探索と海岸ごみ回収」に参加し、島山島で漂着ごみ清掃を行いました。
福江島の南西部にある玉之浦地域と橋でつながっている島山島には15名(※1)の方が住んでいます。(※1:令和6年度版五島市統計書による)
 
島山島は島全体が国立公園に指定されており、主に島の東側は第2種特別地域に、島の西側は第1種特別地域に指定されています。
 
「島山島探索と海岸ごみ回収」では2チームに分かれ、清掃活動を行いました。
燃えるごみ、プラスチック類、缶ビンペットボトル等、各々が何を拾っていくかチーム内で申告した後に漂着ごみの回収が始まりました。
 
 
 
清掃活動の様子
 
漂着ごみ回収後は、島山島を眺め、その歴史に思いを馳せ──。
島山島をよく知る方から島山島に昔住んでいた人の話を伺うと、現在では考えられないことばかりでした。
険しい道を往復して灯台のバッテリーを交換するというお仕事をしていたり、小学校へ行くにも片道2時間半かけて山道を歩いて通学していたりと、昔の人々の暮らしに驚くことばかりでした。
 
 
何かを食べているシカ
 
黒瀬灯台
 
約2000万年前の地層
 
浸食された場所
 
私たちのチームが回収した漂着ごみ
 
今回のイベントで回収した漂着ごみ
短い時間ながらもたくさんの漂着ごみを回収することができ、昨年度よりも多い漂着ごみの回収量にみなさんびっくりしておられました。
 
五島自然保護官事務所がある五島市は島という立地もあり、とても漂着ごみが多い地域です。
今回のような漂着ごみ回収は、地域が少しでもきれいになるようにと行動してくださる方がいるからこそできることですが、まだまだ漂着ごみがたくさんあるのが現状です。
地域の方との清掃活動中にゴーストギア、ゴーストフィッシングなどの話もあり、少しずつではありますが、海洋ごみに興味関心のある方が増えてきていると実感し嬉しく思いました。
人の意識から行動が変わる…全世界の人たちの意識が変わって、漂着ごみ等のない世界になるといいなと思います。