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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

国際サシバサミットに参加してきました!

2025年11月16日
奄美 黒川 マリア
うがみんしょーらん!奄美野生生物保護センターの黒川です。
10月25,26日に宇検村で開かれた「国際サシバサミット2025宇検村奄美大島」に奄美野生生物保護センターも参加してきました。2日間にわたるサミットではサシバ保護についての基調講演や各国からの研究や取り組みの紹介、地元の学校の発表などのステージのほか、会場内ではさまざまな団体のブース出展やポスター発表などでにぎわいました。今回は簡単にですがその様子をお伝えします。

国際サシバサミットとは

サシバは渡りをする猛禽類です。夏に本州で繁殖し、秋に奄美大島や沖縄、台湾やフィリピンなど暖かい地方で越冬します。奄美大島には10月はじめに渡ってきて島中で見られる身近な鳥ですが、世界的には数を減らしていて環境省のレッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。そんなサシバの保護について考える場として国際サシバサミットは2019年から開催されています。毎回サシバの生息地で開催地を変えて開催されますが、今回はサシバの越冬地であり、世界遺産地域を有する自然豊かな宇検村で開催されました。
詳細はこちら→国際サシバサミット 2025 宇検村
 
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野生生物保護センター周辺でも頻繁に見られるサシバ

ブース出展

サミット当日は、サシバをはじめ野鳥の保護に関係するさまざまな団体が、全国や島内から集まり、ブース出展やポスター発表をされていました。奄美野生生物保護センターもその一角でブース出展させていただきました。普段、奄美野生生物保護センターに展示してあるはく製や、サシバの傷病救護の現状についてのポスターを展示しました。なかでもサシバのはく製や骨格標本はとても人気で、写真を撮っていかれる方がたくさんいらっしゃいました。
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たくさんの人々でにぎわうブース
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人気があったサシバの骨格標本と剥製

あまくろ君も登場

ステージ発表では、奄美野生生物保護センターのマスコット『あまくろ君』も登場し、サシバサミットのキャラクターである『ピックイ』やレンジャーとともに野生動物の交通事故防止を呼びかけました。奄美大島ではアマミノクロウサギの交通事故が絶えませんが、サシバの交通事故もたびたび発生しています。
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あまくろ君とピックイとレンジャーの共演
次回の開催地はフィリピンのヌエヴァ・ヴィスカヤ州です。私自身、サシバサミットに参加するのは初めてでしたが、渡り鳥であるサシバの存在によってこのような国際的なイベントが開催され、国を超えた地域のつながりができるのは素敵なことだと感じました。
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次の開催地へバトンタッチ