
アクティブ・レンジャー日記
九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。
大陸とのつながりを感じる島
2025年10月24日
五島
こんにちは!
五島自然保護官事務所の片山です。
五島自然保護官事務所の片山です。
「皆さんは、大陸との繋がりを感じるときはありますか?」
私は福江島に住むまではあまりユーラシア大陸との繋がりというものを感じたことはありませんでした。
しかし、福江島に移住してからは大陸との繋がりを感じることが度々あります。
歴史で考えると、五島列島も寄港地の一つであった遣唐使船。
遣唐使船も大陸との懸け橋をしていたと思いますが、今回はそれよりもはるか昔、日本が大陸と繋がっていた時代を感じられる植物のほか、大陸との近さを感じられる動物を紹介したいと思います。
しかし、福江島に移住してからは大陸との繋がりを感じることが度々あります。
歴史で考えると、五島列島も寄港地の一つであった遣唐使船。
遣唐使船も大陸との懸け橋をしていたと思いますが、今回はそれよりもはるか昔、日本が大陸と繋がっていた時代を感じられる植物のほか、大陸との近さを感じられる動物を紹介したいと思います。
シマシャジン
環境省、長崎県のレッドリストではともに絶滅の危機に瀕している種である絶滅危惧ⅠB類として掲載されています。
世界に3ヶ所…どこか気になりますよね?
済州島(韓国)・平戸市・福江島にあります。
ヒナヒゴタイ
ヒナヒゴタイは高さ50–200 cm程度の二年草で、国内だと九州の低地や草原に自生しています。
長崎県のレッドリストでは絶滅の危機に瀕している種として絶滅危惧ⅠB類、環境省のレッドリストでは絶滅の危険が増大している種として絶滅危惧Ⅱ類に掲載されています。また、種の保存法に基づく「国内希少野生動植物種」に指定されています。
少しアザミに似ていますが、よく見ると全然違って、それもまたかわいいです。
長崎県のレッドリストでは絶滅の危機に瀕している種として絶滅危惧ⅠB類、環境省のレッドリストでは絶滅の危険が増大している種として絶滅危惧Ⅱ類に掲載されています。また、種の保存法に基づく「国内希少野生動植物種」に指定されています。
少しアザミに似ていますが、よく見ると全然違って、それもまたかわいいです。
ハチクマ
ハチクマは両翼を広げた長さが130cmにもなる大型のタカで、ハチの幼虫やサナギを食べることがあることや、クマタカに似ていることからハチクマと呼ばれるようになったそうです。
ハチクマは初夏に日本に飛来、繁殖し、秋に大陸に戻っていく渡り鳥です。
ハチクマは初夏に日本に飛来、繁殖し、秋に大陸に戻っていく渡り鳥です。
シマシャジン・ヒナヒゴタイ・ハチクマの関連は?
五島は大陸に近い場所に位置します。
大昔は今よりも海面が低く、さらに大陸と近く、植物は大陸にも五島にもそれぞれ分布域を拡げることができました。
海面が上昇し、現在の海岸線となった後も海岸線にある、これらの植物がかつての大陸とのつながりを示す形で、五島で花を咲かせています。
そして五島はハチクマが大陸に渡る際の日本で最後の経由地として、毎年秋になると1万~2万羽程度のハチクマが五島を経由し、大陸に渡ります。
つまり、この五島は大陸との懸け橋となっているのではないでしょうか…‼
大昔は今よりも海面が低く、さらに大陸と近く、植物は大陸にも五島にもそれぞれ分布域を拡げることができました。
海面が上昇し、現在の海岸線となった後も海岸線にある、これらの植物がかつての大陸とのつながりを示す形で、五島で花を咲かせています。
そして五島はハチクマが大陸に渡る際の日本で最後の経由地として、毎年秋になると1万~2万羽程度のハチクマが五島を経由し、大陸に渡ります。
つまり、この五島は大陸との懸け橋となっているのではないでしょうか…‼
