アクティブ・レンジャー日記
「子どもパークレンジャー」(略称JPR:Junior Park Ranger)は、自然保護の大切さや自然とのつきあい方、また生き物に対する思いやりの心など、豊かな人間性を育むことを目的として、環境省レンジャー(自然保護官)と一緒に国立公園などにおいて、自然観察やアクティビティを交えて自然環境を体感して学べるプログラムです。
子どもパークレンジャー事業全授業のまとめ
2022年08月31日
石垣
アクティブレンジャー日記をご覧の皆様、こんにちは。
石垣自然保護官事務所の田村です。
大型の台風が接近してきていますね。
台風が近づく地域の方々はどうかお気を付けください。
今年度、石垣島内の小・中学校の3校にて、「総合的な学習の時間」と連携した子どもパークレンジャー活動を実施しました。
西表石垣国立公園のマングローブ林や原生的な亜熱帯林、サンゴ礁の海、そこに生きる多様な生き物、そんな豊かな自然をフィールドに、自然環境やまわりの生き物について学習をしましたので、全授業のまとめとして紹介します。
石垣自然保護官事務所の田村です。
大型の台風が接近してきていますね。
台風が近づく地域の方々はどうかお気を付けください。
今年度、石垣島内の小・中学校の3校にて、「総合的な学習の時間」と連携した子どもパークレンジャー活動を実施しました。
西表石垣国立公園のマングローブ林や原生的な亜熱帯林、サンゴ礁の海、そこに生きる多様な生き物、そんな豊かな自然をフィールドに、自然環境やまわりの生き物について学習をしましたので、全授業のまとめとして紹介します。
外来生物と生物多様性について
最初は外来生物に関する基礎知識の確認と、島の生態系や生物多様性について考える種名当てクイズを行いました。さらに、身近に見られる生き物を探し、多様な生物の生態についてもっと詳しく調べました。そして、架空の島の貴重な環境を守りながら開発するにはどうすべきか、地元住民やホテル業者、レンジャーなど様々な立場から観光開発計画について議論を行いました。
役場の職員は「地元住民はこう思っているけど、ホテル業者はどう思う?」と仕切りが素晴らしく、時間が足りないほど白熱した様子でした。
サンゴ礁生態系と生物多様性について
最初はサンゴ礁に関する基礎知識の確認と、島の生態系や生物多様性について生物のイラストを並べて考えました。さらに、川平湾の浅瀬に見られる生き物を観察しました。そして、架空のサンゴ礁の島をどのように利用・開発すべきか、持続可能な社会について議論を行いました。レジャー業者の利用計画では「ここの自然を利用してツアーを行いたい!」、レンジャーの保全計画では「ここは自然保護区としたい!」など、グループごとにそれぞれの立場からの質問がありこちらも白熱した様子でした。
サンゴガーディアンズスクールプログラム
最初は「サンゴってなんだろう?」と基礎知識の確認から、学校近くの海岸でマイクロプラスチックの調査やサンゴの健康調査と浅瀬の生き物観察、スノーケリングでサンゴ礁観察を行いました。そして、これまでの授業の振り返りとして私たちとサンゴのつながりを考えました。環境の悪化によりサンゴがどーなるのか、川の流れにより海に流れる赤土やゴミがサンゴにどんな影響をもたらすのか、そして身近なところで私たちができることはなにかを考えました。
学習を終えて
大自然のなかでの生き物観察をしたり、資料を使って調べたり、持続可能な社会について考えて議論をしてみたり、内容の濃い活動でしたが、普段から遊び場や学び場として国立公園を利用してもらえたらと思います。
これからも、石垣島の自然環境に触れ、自然体験等を通して環境保全に対する意識を高め、地元の素晴らしい自然に誇りをもって欲しいと思います。