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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園、奄美群島国立公園があります。

天草のラピュタ【雲仙天草国立公園・天草地区】

2022年07月15日
天草
巨大な岩をわしづかみするように根を張るアコウの巨木
みなさんは、1986年に公開された「天空の城ラピュタ」という長編アニメーション映画をご存知でしょうか。この作品は、主人公の女の子シータの持つ飛行石(持っていると空中に浮遊することができる不思議な石)を狙う盗賊達に少年パズーの助けを借りながら立ち向かう姿を通して、進みすぎた文明が崩壊していく様が描かれています。地上にないものを求め、理想の地として作られた天空に浮かぶラピュタ城でしたが、そこは天空にはないはずの土と緑(樹木)と水に囲まれており、城が崩壊した後に、城を浮遊させていた巨大な飛行石の結晶が、城を覆っていた大樹の根に、わしづかみにされて、お城の上層部とともに空高く舞い上がるシーンは、とても印象的であり、この壮大なシーンを彷彿とさせる天草のラピュタと呼ばれている西平椿公園のアコウの巨木の凛とした姿は、圧倒的に雄大な自然を感じさせてくれます。
詳細は、環境省ホームページ「脱炭素ポータル」へ
ところで、この天空の城ラピュタには原作が存在せず、宮崎監督が小学生の頃に考えていた架空の物語がベースとなっているそうですので、宮崎監督は、今から70年も前に、今の地球の姿を想像されていたのかもしれません。今まさに、地球温暖化、気候変動、森林破壊、河川・海洋汚染、生態系の崩壊など様々な地球環境問題という文明の崩壊が始まろうとしており、これらの問題解決のために、私たちが一丸となって取り組まなければならないものの一つが脱炭素社会(カーボンニュートラル)の実現です。脱炭素社会とは地球温暖化の原因と考えられている二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの抑制のため、その排出量を実質ゼロにする(排出量と吸収・除去量の均衡を図る)ことです。
環境省ホームページ「クール・チョイス」「ゼロカーボンアクション30」
二酸化炭素は、温室効果ガス全体の約4分の3を占めており、その排出量の約6割は、私たちの衣食住などの生活スタイルに起因するもので、私たちの日常生活にとても深い関わりがあります。この点に着目して提起されている国民運動クール・チョイス(脱炭素社会の実現を目指し日常生活の中で賢い選択をする運動)では、「ゼロカーボンアクション30」という個人で取り組む30種類の具体的な行動が示されており、この中には、クールビズ、マイバッグ、今持っている服を長く大切に着る、食事を食べ残さない、ゴミの分別処理など、少し意識してみるだけで、今すぐ始められるものも数多く含まれています。脱炭素社会の実現は、私たちのだれもが主人公であり、みんなの協力が欠かせませんので、一人ひとりがシータやパズーとなったつもりで、この地球が土と緑と水に囲まれた理想郷であり続けるための一歩を一緒に踏み出してください。