阿蘇くじゅう国立公園
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2018年03月22日「野焼き」~阿蘇の春の風物詩~ 【阿蘇地域】
阿蘇くじゅう国立公園 アクティブレンジャー 藤田
こんにちは。「あた、どぎゃんしとっとね?」と言われるくらいごぶさたしている阿蘇事務所の藤田です。あっという間に年度末、慌ただしく過ぎていきますね。
寒暖の差も激しいですが、阿蘇では新しい芽吹きを迎える準備が行われています。
2月末から雨の影響で、順延していた草千里ヶ浜の野焼きは、3月4日に【草千里野焼き実行委員会】が主体となり実施されました。
展望所横の草原は、草丈が長かったので火の勢いも大きく、偶然居合わせた海外からの観光客の方々が、カメラを向けながら「Wao!!」と歓声があがっていました。
草千里ヶ浜では、地を這うようにして火が走り、靄が立ち上がるような幻想的な雰囲気に包まれました。
熊本県や阿蘇市、牧野組合、野焼きボランティアなど約100名の動員があり、私たちも交通誘導班として参加しました。
野焼き前
野焼き後
また、翌週には北外輪山や阿蘇山麓などの多くの草原で一斉野焼きが行われました。
阿蘇地域の野焼きは、4月中旬まで続きます。道路沿いで見られる場所もありますが、
火の勢いや動きは読めませんので、燃えかすや火種が飛んでくるかもしれません。近くに車を止めたり、窓を開けっぱなしにしないように気をつけてくださいね。
野焼きが終わると、阿蘇に新緑の春が訪れます。
2018年03月05日阿蘇の野焼きシーズン到来!
阿蘇くじゅう国立公園 ウッド 亜也子
今年は雪も多く冬が長かったですが、野焼きが始まると、春が来る!と少し気持ちが明るくなる感じです。
では、突然ですが、ここでクイズです!
下の竹で作られた棒はなんでしょう?
(ヒント:阿蘇の草原で使われます。)
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①熊手 ②火消し棒 ③たいまつ
(答えは最後に)
千年以上も続く野焼きによって守られてきた阿蘇の草原は2万2千haまで減少し、今や後継者不足や高齢化で維持管理が厳しい状況になってきています。 現在は約2500人のボランティアの方の手をかり阿蘇郡市内の牧野も含め約1万6千haに火を入れます。
そんな中、先日、草原学習の一環で、町古閑牧野で地元のこどもたちも参加して野焼きがおこなわれました。子どものときから草原に触れ、野焼きを体験することが阿蘇の草原を継承するのに大事と言う思いから、国立阿蘇青少年交流の家が地域の方々の協力の元、実行されています。
▲今回参加したのは4年生の児童。班に分かれリーダーさんと準備中。
▲1人ずつ交代で児童が火入れをしました。火がぱちぱちと大きな音を立て広がって行く中、リーダーさんの指示を受け、火を冷静に、かつ素早く入れていきました。
▲あっという間に草原に火が行き渡り、黒くなった草原は春の芽吹きを待ちます。
さあ、上の写真を見てクイズの答えはわかりましたか?
正解は:火消し棒
3月から4月にかけて阿蘇地域で野焼きが行われています。 早春を迎えた阿蘇へ是非お越し下さい!
【注意:野焼き期間は交通規制のかかっている道もありますので、事前に確認の上、阿蘇へお越しください】
2018年02月24日くじゅうの冬~大船山~
阿蘇くじゅう国立公園 大島 将貴
こんにちは。
2月も終盤になり、くじゅうでは少しずつ冬の終わりを感じているこのごろです。
そんな中、まだ雪の残る大船山に巡視に行ってきました。
巡視当日の山頂付近の気温は-4度、風もなく天気も安定していました。
雪の積もる登山道を一歩づつ進んでいきます。
▼登山道の様子
こんな雪の中にもヤシャブシの新芽が顔を出し、春の訪れを感じさせてくれます。
▼ヤシャブシの新芽
山頂の御池がまだ凍っているのか気になっていましたが、、
▼御池の様子
しっかりと凍っていました。凍った池の上に雪が積もり、真っ白な景色を見せてくれました。
ちなみにこちらが紅葉時期の御池の様子です。
▼御池紅葉時期
前回訪れた紅葉も綺麗でしたが、白銀の世界というのもまた違ったよさがあり、とても心惹かれる美しい景色でした。
そして、もう一つ。
大船山は山頂からも素晴らしい景色を見ることができます。
▼北大船山
▼くじゅう連山
徐々に気温も上がり、この冬山の景色も終わりに近づいています。
冬にしか見られないこの景色、是非、くじゅう連山に登山して体験してみて下さい。
冬の登山の際には、寒さ対策の衣類やアイゼンなど、十分な装備も整えましょう。
また、しっかりと下調べを行い、余裕を持った計画をたてて、冬のくじゅう連山を楽しんで下さい。
2018年01月29日冬真っ盛りのくじゅう連山
阿蘇くじゅう国立公園 くじゅう 小泉 敦
こんにちは。
寒い日が続いていますね。
先週は過去最大級の寒波が日本を包みました。
くじゅう地域もマイナス4度~5度位の気温が続き、雪景色のまま、雪が溶けそうな気配がありません。
先週の木曜日に私達くじゅう管理官事務所の2人のアクティブレンジャーは、晴れ間を狙って、くじゅう連山にパトロールに行きました。
雪が積もったくじゅう連山は、息をのむほど綺麗にその姿を我々に見せてくれます。
◀雪で真っ白に被われたくじゅう連山
◀霧氷も綺麗に見られます
冬の山は登山者の数は極端に減りますが、冬にしか見られない山からの景色があり、それはとても素晴らしいです。
是非、くじゅう連山に登山して、実際に体験してみて下さい。
なお、くじゅう分かれのトイレは現在閉鎖になっております。(12月~3月まで)
登山口でトイレを済ませ、必要とあれば、携帯トイレを携行するようにお願いいたします。
また、くじゅう分かれでは晴れていてもマイナス10度以下になることはしばしばで、風が吹いたり、天候が悪いと体感温度はさらに下がります。
雪は深く積もった場所では、30センチ程あります。
冬の登山の際には、寒さ対策の衣類やアイゼンなど、十分な装備も整えましょう。
しっかりと下調べを行い、余裕を持った計画をたてて、冬のくじゅう連山を楽しんで下さい。
2018年01月16日冬にしか見ることできない阿蘇の景色
阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 ウッド 亜也子
新年あけましておめでとうございます。といっても、早くも半月過ぎましたね~。
阿蘇にも寒波が来て、すっかり雪景色に覆われています。この時期にしか見られない阿蘇の風景をお届けします。
▲雪景色の阿蘇五岳。阿蘇菊池スカイライン展望所にて
▲古閑の滝
外輪山の麓には厳しい冬の寒さが織りなす氷の滝を間近にすることが出来ます。夜はライトアップもされていますよ~。
▲阿蘇パノラマラインでは周年放牧されているので、雪景色の中のあか牛に出会うことができます。
また、現在阿蘇には伝統の草泊まり(秋の草刈りの時に草原で寝泊まりするための草のテント)や草小積み(秋の草原の草を乾燥させて束にまとめ積み上げたもので、昔ながらの草の保存方法)が再現されています。雪も積もり、風情があっていいですね~。
▲阿蘇草原再生保全活動センターの草泊まり ▲城山展望所近くの草小積み
毎日寒い日が続いていますが、この時期にしか見ることが出来ない阿蘇の冬景色や心身から暖まる温泉を満喫しに阿蘇に是非お越しください!(その際は、冬用タイヤやチェーンをお忘れなく!)
2017年11月06日くじゅう紅葉シーズン 秋の深まり
阿蘇くじゅう国立公園 くじゅう 小泉 敦
くじゅうの秋も深まり、紅葉シーズンもあと残りわずかになってきました。
今回は先週末に巡視に行った沓掛山と、本日の男池の紅葉を皆さんにお伝えします。
沓掛山は標高1503メートルで他のくじゅう連山の頂上より少し低いですが、紅葉の色づきは終わりに近づいています。
▲沓掛山のからの様子(H29.11.4)
本日の長者原周辺の様子です。
標高1000メートル位の長者原はまさに今が見頃です。
▲長者原付近の様子(H29.11.6)▲
次に標高850メートル位にある男池の紅葉の様子です。
今年は赤の色づきが少し薄い様ですが、地面にも紅葉した落ち葉が広がり、とても幻想的な世界になっています。
男池は黒岳の原生林がある登山道で、他とは違った景観を私達に見せてくれます。
▲男池遊歩道の紅葉と男池(H29.11.6)▲
現在見頃の紅葉も刻々と色が移り変わってゆきます。
まさに、今が見頃のくじゅうエリアの紅葉ですので、今しか見られない紅葉を楽しんで下さい。
2017年10月30日秋の長雨から紅葉シーズンへ
阿蘇くじゅう国立公園 くじゅう 大島 将貴
今年もくじゅう地域紅葉のシーズンがやってまいりました。
例年、10月半ば頃から山頂付近で色づき始め、徐々に山頂から下降していきます。
秋の長雨といいますが、今年は雨が続き、さらに最後に台風もあり、山を見ながら待ちどおしい日々が続いていました。先週は天気に恵まれましたが、週末からまた雨が続き今年は中々天気に恵まれません。こちらは先週の大船山の様子です。
▲10月26日 大船山の御池の様子
▲登山者で賑わう大船山山頂
▲10月26日 入山公廊 色づいた葉と紅葉前の葉のコントラストがとてもキレイです
現在、大船山山頂の御池ではピークは過ぎてきています。また、今年は赤というより黄色みがかった紅葉が多いです。山頂付近はピークは過ぎましたが、山頂からの見下ろす景色はまだまだ楽しめます。
ここまでは、山頂付近の写真を紹介しましたが、ここからは紅葉は見たいけど山に登るのちょっと、、という方におすすめの場所を紹介します。
くじゅう連山の北東に位置する黒岳の麓、男池園地です。
黒岳はくじゅう連山で唯一、山頂までが原生林で覆われており、ブナやカエデ、ケヤキなどの素晴らしい広葉樹の森が残る場所です。
この黒岳山麓の男池園地には、日本名水百選にも選定されている男池湧水群があり、湧水は自由に飲むことが出来ます。
▲男池湧水群
また、男池園地周辺では散策路が整備されており、少し足を延ばせば名水の滝まで、紅葉の広がる森の中を散策することが出来ます。
▲名水の滝
マイナスイオンをたっぷりと感じることが出来る場所です。ここに来ると思わず深呼吸してしまいます。
男池園地入口に駐車場もありますので、車で来て散歩をしながら紅葉を楽しみたい方にもおすすめの散策路です。
いつ来ても決して同じ顔を見せない森の景色ですが、この紅葉シーズンは特に変化に富んだ素晴らしい時期だと思います。
男池園地ではまだ紅葉は始まったばかりでこれからピークを迎えます。ぜひくじゅうの秋を楽しみにお越し下さい。
2017年09月27日ようこそ 阿蘇くじゅう国立公園へ! ~満喫プロジェクト ファムトリップ(下見招待旅行)~
阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 ウッド 亜也子
阿蘇くじゅう国立公園の外国人利用者や長期滞在利用者を増やそう!と満喫プロジェクトのファムトリップ(大分着熊本発の2泊3日の旅)が訪日外国人のアドバイザーもお招きして9月6~8日に行われました。
今回は私が同行したツアー後半の阿蘇での様子をお届けします。
~ツアー2日目(午後)~
阿蘇へようこそ!ということで、まずあか牛丼! 赤身のお肉は外国の方にも人気でした。草原とあか牛の関係や野草堆肥で育てた野菜など地産地消に取り組まれているオーナーの話を聞きながら昼食を堪能していただきました。
昼食の後、草原景観を車内から見てもらいながら移動。あいにくの雨風で実行できなかったアクティビティーもありましたが、雨の合間や後にしか見ることのできない神秘的な阿蘇の光景を前に、「STOP!」との声。カメラを片手に車から下りると「WOW!!!」の声が連発していました。
▼高森にて(雲が切れて行き顔を出し始める神秘的風景)
湧き水が豊富な阿蘇くじゅう。阿蘇のカルデラ内で唯一の酒造見学。入り口に飾ってある杉玉、阿蘇の自然(湧き水、お米、季候)を使ってできる酒作りの課程、酒と焼酎の違いなどを説明していただきました。そしてツアーの最後は皆さんお楽しみの試飲でした。
次は大雨の中阿蘇火山博物館へ ▼
実験を通して火山の様子を再現したり、阿蘇の火山がどのように生活や文化建築(熊本城壁や通潤橋など)形成に影響しているかなども含め説明していただきました。皆さん興味深々でした。
~ツアー3日目(最終日)~
前日の雨天とうって変わって清々しい朝を迎えました。
秘密の場所で朝日を浴びながら天空のヨガ!▼
◀ヨガの後はゆっくり景色を満喫しながらティータイム
朝ご飯を食べた後は南阿蘇へ出発!
南阿蘇からの阿蘇五岳の景色はまた違う!この景色を見ながらのんびりしているあか牛たちがうらやましいですね。「この景色を見ながらゆっくりお茶したいね~」との声もアドバイザーから。
ツアー最後のアクティビティーは免の石トレッキング。
▲雨の後で滑りやすく、トレッキングというよりは緊張感と集中力を必要とされるクライミングになりました・・・
▼頑張って登った先にはこんな景色が待っていました。去年の地震で間に挟まっていた岩は落ちていますが、その代わりに猫の陰が浮かび上がりました!落ちた岩は身代わり「免の石」として奉ってありました
免の石で汗をかいていい運動をした後、熊本を発つ前に、高森名物の田楽を食べに行きました。私たちにはなじみのある田楽ですが、初めての海外の方は食べ方やいろいろな種類の田楽味噌に戸惑いを感じたようでしたが、風情のある場での食事を満喫されていました。郷土料理のだご汁や従業員さんのもんぺ姿も絶賛されていました。
みっちりスケジュールが詰まった3日間の阿蘇くじゅう国立公園ツアーでしたが、アドバイザーからたくさんのアドバイスを頂き、阿蘇くじゅう国立公園には沢山の魅力とストーリーがある事を気づかせてもらいました。世界でも珍しいカルデラの中での生活、火山や四季折々の自然との共有から生まれた文化や生活をもう一度見つめ直し、そのありのままを伝え、自然体なおもてなしにつなげることが大事だということを確認しました。
2017年08月31日「クリーン阿蘇」公園のゴミ拾いを行いました!【阿蘇地域】
阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 大津 花
全国一斉「自然公園クリーンデー」の一環として行った、
美化活動についてお知らせします!
8月20日 日曜日、今年は小国町にて、
湧蓋山(わいたさん)登山口やその周辺を
17団体48名の方とわいわいゴミ拾いをしました!
▲「みんなできれいに」ゼッケンをつけて集合・整列!
3つの班に分かれてゴミ拾いに向かいました。
・登山口への車道に沿って上る班
・登山口への車道に沿って下る班
・登山ルートを登る班
▲登山ルート班 ▲車道を下る班
登山ルートの歩道には、ゴミは少なく、
普段から登山客の方々がきれいに保ってくれているのを感じました。
ゴミが多かったのは、車道沿いでした!
林の中や草の茂みの中など、
道を通る人が隠すように投げて捨てているのではないでしょうか・・・。
▲ゴミ拾い終了後の分別作業
落ちていたのは、
空き缶やペットボトル、お菓子の袋、
さらに
一升瓶、大きな鉄の板などもあり、びっくりでした!
可燃物・不燃物ともに約10kgずつ、計20kgのゴミを拾いました。
毎年、クリーン阿蘇推進協議会主催のもと
阿蘇地域の6つの市町村で順番に実施する「クリーン阿蘇」。
来年は高森町で実施予定です。
本当はいつでもゴミのない、きれいな公園であってほしいです。
ゴミは持ち帰るか、指定のゴミ箱に分別して捨てるよう、よろしくお願いします(*^O^*)
[おまけのグルメ情報]
今回清掃をした小国町のこの地区は、「わいた温泉郷」とよばれ、
温泉や旅館が多く建ち並び、白い湯けむりのある景色が情緒的です。
ここでは、温泉蒸気で蒸した「地獄蒸し」が名物です!
15種以上の野菜やお肉がホクホクに蒸してあり、絶品です!!!
こんにちは。
くじゅうにもマンサクの花が咲き始め、春が訪れました。
くじゅうの春の始まりの大切な行事である野焼きに、先日参加しました。
当日の天候は晴れ、風は微風と絶好の野焼き日和です。
野焼き実行委員会を始め、飯田高原の消防団や警察の方も含め、70名以上の参加者が集まりました。
全体の説明がされた後、班分けをし、各自ジェットシューターや火消し棒などを持ってスタンバイに入ります。(ジェットシューターは、総量20キロ近くになります。)
野焼きは危険も伴う行事なので、自分勝手な行動をしないことが大切になります。
また、火付け役はベテランの方が行います。
飯田写真に野焼きの火が入った瞬間、火の熱さも伴って、
くじゅうにも暖かな春が来たのだなぁと思いました。
1年振りに感じる野焼きの火の勢いは、言葉を絶する程に力強さを感じました。
午後にはやまなみハイウェイ沿いで野焼きを行い、
当日は丸一日、ジェットシューターを担いでの作業でした。
野焼き後、一面に真っ黒になった大地に感動し、早く新芽が出てくればいいなと思いました。