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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

見る人の心を映す?奇岩・人面岩【雲仙天草国立公園・天草地区】

2022年03月09日
雲仙天草国立公園 森俊夫

 以前、龍ヶ岳山頂のハート岩を紹介させていただきましたが、今回は奇岩の宝庫天草シリーズ第2弾として、上天草市の維和島にあり「あなたの心を映す?」と言われている人面岩の記事をお届けします。

 維和島は九州本土と天草上島の間に位置する大矢野島と東大維橋、野牛島、西大維橋でつながれており、車海老養殖の発祥地として知られていることに加え、温州みかんなどの柑橘類の栽培が盛んなところで、島をほぼ一周する九州オルレ維和島コースでは、いくつもの養殖場やみかん畑を目にすることができます。

中央手前に「車海老養殖発祥の地」と表示された白い標柱、後方の1メートル程度の台座の上に「車海老供養之碑」と表示されている約2メートルの高さの石碑が祀られている様子を撮影した写真

 標柱の後方に見えている石碑は、車海老供養の碑です。

 また、天草・島原の乱の若き首領として有名な天草四郎の生誕の地とも言われています(諸説あります)。

 この維和島の南端の一部は、雲仙天草国立公園の特別地域に指定されており、その海岸線には、波状岩(宮崎県青島海岸のものは「鬼の洗濯板」と呼ばれています)が広がり、ちょうど汀線(陸と海の境界)あたりに奇岩・人面岩が鎮座しています。

<人面岩へのアクセス>

熊本市・宇城市方面から

 天城橋・天門橋(1号橋)から国道266号線を南下して、Aコープ先の三叉路交差点を左方向(県道107号線)へ

天草市方面から

 大矢野橋(2号橋)から国道266号線を北上して、ショッピングプラザキャモン横の十字路交差点を右折

熊本市、宇城市方面からは、国道266号線の信号機のある三叉路交差点を左方向の県道107号線へ、天草市方面からは国道266号線から信号機のある十字路交差点を右折して、上天草高校方面に向かう経路が表示された地図

 上天草高校先T字路交差点を左折して、西大維橋へ

上天草高校の前を通過して、T字路交差点を左折して、西大維橋方面へ向かう経路が表示された地図 東大維橋を通過して維和島に渡り、変則T字路を折り返すように左折し、海岸沿いの道路を道なりに南下して、維和島南部の下山地区へ

東大維橋を通過して維和島に渡り、変則T字路を折り返すように左折し、海岸沿いの道路を道なりに南下して、維和島南部へ向かう経路が表示された地図

 下山地区に到着(国道266号線の交差点から25分程度)

 付近は私有地ですので、私有地への無断駐車はご遠慮ください。

 道なり突き当たり付近から左方向に延びる山頂鉄塔への連絡道路がありますので、その道路の脇の他の車両の通行の妨げにならないようなところに駐車してください。

維和島下山地区の人面岩のある海岸に至る小道と駐車位置に至る道路の分岐交差点付近を撮影した写真にそれぞれの進行方向が、駐車位置方向が黄色の矢印、人面岩方向が緑色の矢印で図示されている2枚の並列画像駐車位置に至る道路を撮影した写真に進行方向が黄色に矢印で、駐車位置が赤く塗りつぶされて図示されている2枚の並列画像

 駐車位置から人面岩には徒歩で向かいます。

人面岩のある海岸に至る経路の道路に近い側の写真に進行方向が緑色の矢印で図示されている2枚の並列画像人面岩のある海岸に至る経路の海岸に近い側の写真に進行方向が緑色の矢印で図示されている2枚の並列画像で、右側の画像には、看板の位置が表示されている 海岸の入口に、日本語、英語、韓国語、中国語の4か国語で書かれている人面岩を説明する看板があります。(この看板の向こう側に人面岩がありますが、以下の要領にしたがって進んでください。)

人面岩のある海岸への入口に設置されている、日本語、英語、韓国語、中国語の4カ国語で人面岩の説明が表示されている看板を撮影した写真(説明文 日本奇岩百景認定「あなたの心を映す人面岩」ご対面されてどのような表情に見えますか?悲しんでいるように見えますか?喜んでいるように見えますか?怒っているように見えますか?笑っているように見えますか?叱っているように見えますか?心が少し軽くなりましたか?これからどんな道を歩んでいきますか?)

 看板の左側には海岸へ降りる小道があり、そこから降りた海岸には波状岩が広がっています。(潮位が低いときほど広く見えます。)

 正面に大きな岩が見えますが、これは人面岩ではありません。

左下から右上に向かって洗濯板のように折り重なるように連なる板状の岩の先に海が広がる風景を撮影した写真

 波状岩まで降りたら、人面岩を探すのではなく、まず、自分の思うままに、波状岩の上を歩いてください。(鬼の洗濯板のようなところを歩きますので、十分注意してください。)

 そして、ここぞと思う場所で、空を見上げて送電線の鉄塔を探します。

 そこから真下に視線を降ろしていくと、小高い山のふもとにある人面岩と目が合います。

頂上に鉄塔がそびえ立つ小高い山とそのふもとにある人面岩が映された写真 見る角度、天候、時間帯など(方向と光の具合)によって表情が異なり、悲しんでいたり、喜んでいたり、怒っていたり、笑っていたりするそうです。

晴天時に、人面岩をほぼ正面から撮影した写真晴天時に、人面岩に向かってやや左側から撮影した写真晴天時に、人面岩を向かってやや右側から撮影した写真

 あなたの目には、どのように映るでしょうか。

 あなたの心は喜んでいるでしょうか。

 是非、ご自身でご体験ください。

次回予告編

 奇岩の宝庫天草シリーズ第3弾は「ハイパー・リアル!おっぱい岩」の予定です。