アクティブ・レンジャー日記
インターン生がやってきました【石垣地域】
2021年10月27日みなさんこんにちは。石垣自然保護官事務所の江川です。
10月に入り、長らく出ていた緊急事態宣言がやっと解除になりました。
宣言下の5月中旬から9月の末までは当事務所の施設、国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターは閉館していました。その間は遠足などでの施設見学やインターンシップの受け入れを中止していましたが、再開できるようになりました。
10月初旬に早速、九州大学よりインターン生がやってきて、10日間の研修を終えました。今回はインターン研修の様子をご紹介していきます。
▲国立公園巡視中のインターン生
久しぶりのインターン生ということもあってか、とても充実した研修となっていました。
ここで、石垣自然保護官事務所で行っている業務について簡単にご紹介します。
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・国立公園の巡視
・希少種の保全(希少種の救護、パトロール等)
・外来種対策
・ビジターセンターの管理(当事務所で管理しているのは、竹富島と黒島にある施設)
・サンゴの自然再生事業
・ウミガメの繁殖地となる砂浜保全のための海岸清掃
・普及啓発活動(子どもパークレンジャー事業等)
・イベントの開催や施設内での企画展 ...など
研修に関わっていたのは、この中でほとんどではないかというほど多くの現場を経験されていました。
インターン生は生き物の中でとりわけ鳥とトカゲが好きなのだそうです。幸運にも研修期間中に、1週間ほど前にケガにより保護されていたカンムリワシが回復し、放鳥の場面に立ち会うことができました。カンムリワシは石垣島、西表島にしかいない希少種で交通事故による傷害や死亡が問題になっており、救護活動を行っています。
また、10月は昆虫採集がさかんなシーズンのため、地元の方々と協力しながら希少種の出現調査と利用者に対しての普及啓発を行う夜間の希少種パトロールを定期的に行っていますが、こちらにも参加。積極的に参加しつつ、夜に生き生きと活発に動くハブやコウモリに出会うことができ、ナイトサファリのようだと楽しんでいる様子でした。
マングローブ林と干潟が特徴的な名蔵アンパルでは、カヌーに乗って外来植物であるナガエツルノゲイトウの現地確認を行いました。残念なことに、新たに繁茂している場所が確認されたようです。インターン生も現場での緊迫した雰囲気を肌で感じているようでしたが、今後早急な駆除対策が必要となります。
国立公園の巡視として、石垣島島内、離島の黒島にも行きました。石垣島島内だけでもマングローブ林や山頂、海岸など景観が美しい場所が様々あります。中でも川平湾の景色に感激している様子でした。インドネシアからの留学生で故郷にも似た観光地があり、それを思い出したそうです。(秘境のため実際に足を運んだことはないようなのですが、観光ガイドブックなどでよく目にするようです。)
その他、研修期間中に開催された北部地域の地元の子どもたちを対象とした自然にふれあう活動や、現在開催されている特別展示「外来カエル展」の設営などにもお手伝いいただきました。様々なタイミングが重なり充実した内容となりました。
私が印象に残っているのは、最後に行われた実習のふりかえりの発表会です。
10日間というわずかな期間で様々な現場に行き、目にしたことを自分なりに消化し、自然保護のために自分には何ができるのかを熱心に考えていることが伝わってきました。
▲発表会の様子。所内全員で参加しました。
<環境省インターンシップ制度>
インターンシップ制度について詳しくお知りになりたい方は以下のページをご参照ください。
http://www.env.go.jp/info/internship/
問い合わせ先:環境省大臣官房秘書課
(連絡先電話番号:環境省代表3581-3351)