アクティブ・レンジャー日記
栗生海域公園について【屋久島地域】
2021年09月09日
屋久島国立公園
▲サンゴの群集
▲ハナヤサイサンゴの仲間
屋久島は山ばかり注目されがちですが、実は海にも国立公園に指定された地域があります。海域公園と呼ばれます。島の南西部に位置する栗生という地区の海岸が、海域公園に指定されています。一般に利用される場所としては、塚崎海岸と呼ばれる海岸がそれにあたります。
屋久島の海中ではサンゴの群集や亜熱帯の魚などが見られます。海水浴や磯遊びのほか、スノーケリングやスクーバダイビングを楽しむ事が出来ます。※
国立公園では、各公園にその公園の自然環境や風致の重要な構成要素である動植物を「指定動物」「指定植物」として指定しており、自然公園法の下で保護しています。海域公園でも同様に、魚類、さんごや海藻などを指定し、許可無く捕獲・採取等することを禁じています。屋久島の海域公園での指定種で例を挙げると、チョウチョウウオやスズメダイの仲間、サザナミヤッコ、タテジマキンチャクダイ、クマノミ、ミナミハコフグなど水族館等でおなじみの魚たちや、サンゴの仲間をはじめとする無脊椎動物の一部が指定されています。
また、規制されていない地域でも、海水浴やスクーバダイビングの利用者がいる場所では採集などの行為はトラブルの原因となりますので、マナーを守って楽しむようにしましょう。
※栗生海域公園に限らず、屋久島は外洋に面しているため潮の流れが速い場所があります。初めての海で泳ぐ場合は地域住民の方に海で気をつけることなどを聞くなど、下調べを十分に行ってから楽しんでください。また、ライフジャケットやマリンシューズを使うなど、各安全装備も忘れずに。
▲チョウチョウウオの群れ