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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

サンゴの出前授業【石垣地域】

2021年08月03日
石垣 田村彰帆

アクティブレンジャー日記をご覧の皆さん、こんにちは。

石垣自然保護官事務所の田村彰帆です。

石垣自然保護官事務所は、「国際サンゴ礁研究・モニタリングセンター」の施設の中にあり、普及啓発として八重山の小中学校にサンゴ学習を行っています。

石垣島内にある富野小中学校より、「サンゴやサンゴの白化現象について知りたい」「自分たちに何かできることはないか」と、出前授業の依頼をいただきました。

今回、伺った学校は教室を挟んで見える景色が違い、石垣島の海と山に囲まれた素晴らしい学校でした。

 

▲教室から見える海と校庭側に見える山

まずはレンジャーからのお話がありました。

石垣島には日本一のサンゴ礁があること、その素晴らしい自然の中にあるこの学校で勉強できることを誇りに思って欲しいとのお話がありました。

▲レンジャーからのお話

そしてクイズを交えたスライドで「サンゴって何だろう?」をテーマにサンゴの基礎的な知識やサンゴと私たちとの関係性などを学びました!

▲サンゴについてどのくらい知っているかな?

ところでみなさん、「サンゴ」と「サンゴ礁」の2つの言葉の違いって知っていますか?

サンゴは生物で、サンゴ礁はサンゴや貝、ホシズナなどが作った地形です。サンゴは生きていますが、サンゴ礁は生物ではありません。

サンゴ礁が作る複雑な地形は、多様な生物に「食」と「住」を提供します。癒しや観光資源、天然の防波堤など私たち人間の生活にも多くの恵みをもたらしてくれています。

そのサンゴが今、地球温暖化や私たち人間生活の影響で激減しています。

「サンゴを守るためには、私たちに何ができるの?」

ビーチクリーンやゴミを出さないことも大事ですが、まずは、サンゴについて知ることが大切です。知ることは、何をすれば守れるのかを考えることにつながります。そして、サンゴって何だろう?なぜ大事なの?など、学んだことを友達や家族に伝えてみてください。

▲感謝のお手紙をいただきました!!!

素敵なお手紙をありがとうございます。サンゴを知って興味を持ったこと、好きになったことがジーンと伝わってきました。豊かな自然を次世代につなげていくためにも、「なぜ?」「どうして?」を大切にしてください。

当センターでは出前授業の他にも、施設見学や器材利用などの対応も行っております。今後ともこれまで以上に連携し合い、地域の皆様とともにサンゴ礁の価値や重要性、保全の必要性を伝えられるようにサンゴ学習を展開していく予定です。

<環境省国際サンゴ礁研究・モニタリングセンター>

住所:沖縄県石垣市八島町2-27

TEL: 0980-82-4902 Mail:coremoc@sirius.ocn.ne.jp

http://kyushu.env.go.jp/okinawa/coremoc/index.html

緊急事態宣言中は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、サンゴ礁研究・モニタリングセンターは臨時休館しています。