アクティブ・レンジャー日記
子どもパークレンジャー・川平小中学校「スノーケリング観察会」【石垣地域】
2021年07月20日こんにちは、石垣自然保護官事務所の江川です。
子どもパークレンジャー事業として川平小中学校で行われているサンゴ学習について、前回の「マイクロプラスチック調査」に引き続き、現地学習となる「スノーケリング観察会」をご紹介します。
今回は、スノーケリングスポットとして人気の米原海岸で観察会を行いました。
川平湾を左に見ながら北上した場所にあるのが、米原海岸です。広い範囲で遠浅のリーフが広がり、白い砂浜と青い空と海というビーチからの景色もとても美しいのですが、海に入るとすぐにカラフルで多種多様な生きものを目にすることができます。
天然のビーチのため、サンゴ礁による複雑な地形で引き起こされる潮の流れや、毒を持つ危険生物など、安全面で気をつけるポイントがあります。
また、海の底に足がつくような浅い場所にも一面にサンゴが広がっているので、足で踏んでサンゴを傷つけないようにしたいところです。サンゴは動物で、成長するまでにいろいろな試練があるということを事前学習で学びましたからね。
そこで、普段スノーケリングガイドやライフガードをされている方々も所属している「わくわくサンゴ石垣島」の皆さんと一緒に、気をつけるポイントを教わりながら実際に海の中に入ってサンゴ礁の様子を観察しました。
まずは器材の使い方の練習です。
慣れないうちは苦戦するウエットスーツの着方から。波打ち際でスーツと体をよく濡らすのがポイントです。海水をかけあう場面もあり楽しそうでした。
マスクの曇り止めにクサトベラの葉っぱを使うことも教えていただきました。
▲クサトベラは海岸付近に自生しています ▲葉っぱをちぎって汁をマスクに塗る様子
マスクをつけて、スノーケルでの呼吸にも慣れたら、いよいよサンゴ礁の生きものたちの観察です!
▲海中の様子。エダサンゴに隠れながらたくさんのスズメダイが群れていました。
マイクロアトールの上でひとやすみ。フィンを履いているときの着地はかかとから。
▲マイクロアトールとは、干満の差が激しい遠浅のサンゴ礁で、ハマサンゴのようなかたまり状のサンゴに見られる現象です。干潮時、海から出てしまう部分のサンゴは死んでしまいますが、横に大きく成長し、てっぺんが平らなテーブルのような形になります。
オニヒトデも発見!サンゴを捕食しているところでした。サンゴの天敵としてよく耳にするものの、実際に海の中でオニヒトデを目にすることができるのは、自然観察の良いところです。
▲オニヒトデのトゲには強い毒があるので、さわらずそっと見守りましょう。
地元のこどもたちなので海に慣れている子もいましたが、スノーケリングがはじめての子たちもサンゴ礁の魚たちと遊んでいるうちに海の中で自在に動けるようになっている様子でした。
最後に集合写真を撮りました!
身近な場所であっても、海に入ることには危険がともなうため、地元の子どもたちでも海の中に入る機会は少ないようです。今回のスノーケリング観察会では海の中をじっくり眺めることができ貴重な体験ができたようでした!