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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

春の訪れを知らせてくれる生きもの【平戸・九十九島地域】

2021年03月15日
西海国立公園 溝口恵美

 こんにちは!佐世保自然保護官事務所の溝口です。

 春の訪れ告げる鳥たちがさえづり、過ごしやすい季節となってきました。

事務所のある合同庁舎に新しく植えられたソメイヨシノの花が開花しています。

たくさんの刺激を受けてきたのか、他のソメイヨシノよりも開花が早く、一足早く春を楽しませてくれています。

2021.3.12クラゲ4

▲合同庁舎横のソメイヨシノ

 他にも、春の訪れを感じる出来事がありました。

 皆さん、ミズクラゲという生きものをご存じですか?春に出現するクラゲで日本近海でも最も普通に観察できるクラゲです。

 ミズクラゲと言えば、四つ葉のクローバーみたいな傘模様があり白く、たゆん・たわんとのんびり遊泳する姿がとても可愛らしく思えます。

2021.3.12クラゲ

▲ミズクラゲ

 そのミズクラゲが、九十九島パールシーリゾート内のヨットハーバーのある港に、たくさん漂っているのを発見しました。あまりにもたくさんの数に驚き、夢中になってシャッターを切りました。

2021.3.12クラゲ2

▲ビジターセンターのスタッフがたくさん出現しているミズクラゲ

を防水カメラで水中から撮影しようとする様子

 九十九島の海(特にパールシーリゾート周辺の海)は、リアス式の入り組んだ地形で、対流が緩やかなこともあり、100種類以上のクラゲが出現しやすい環境にあるといいます。

遊泳力がほぼないクラゲは、流されて九十九島の海に集まってくるのです。

 ここで少しミズクラゲについてお話しします。

クラゲの生態はとても面白く、皆さんがよく見ているクラゲは成長の段階で大人になった姿なのです。

2021.3.12クラゲ3

▲ミズクラゲの成長による変化「生活史」

 ミズクラゲは12月頃にエフィラ(クラゲの赤ちゃん)から成長し、春先の3月下旬頃には大人の姿となり九十九島の海でも出現するようになります。5月頃には30センチ程まで成長し、メスは卵を持ちその後、不思議なことにぱたっと姿を見せなくなります。パールシーの水族館のクラゲ担当の方に伺いましたが、その後の行く末はわかっていないそうです。しかし、また春がやってくると少し小さめのミズクラゲが九十九島の海に現れるのです。まさに春の訪れを知らせてくれる生きものですね。

 私はまだ、ミズクラゲしか観察できていませんが、九十九島の海では今まさに多くのクラゲを観察できる時期だそうなので、発見したらまたお知らせしたいと思います。是非、ご自身でも足をお運びいただき、様々なクラゲをさがしてみませんか?