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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

おうちで作ろう!紙パックでアジサシモビール【やんばる地域】

2020年04月18日
やんばる アクティブレンジャー上開地

こんにちは。

やんばる自然保護官事務所アクティブレンジャーの上開地です。

今、世界中が新型コロナウイルス感染拡大防止のための様々な対策をとっているところですが、

その対策の"休校""自宅待機"に合わせて多くの企業・団体が自宅で楽しめるコンテンツを公開しているのをご存じですか?

北海道博物館が企画した「おうちミュージアム」では、全国の60近いミュージアムが参加していて、おうちで楽しく学べるコンテンツがたくさん紹介されています。

(「おうちミュージアム」についてはコチラ

 

やんばる野生生物保護センターは現時点では参加していませんが、ホームページにおうちでも楽しめるパンフレットやワークブックを載せているのでぜひご覧下さい。

今日は、北海道博物館の企画に刺激を受けた私から「紙パックで作るアジサシモビール」を紹介したいと思います!

「紙パックで作るアジサシモビール」は、他の鳥のモビールの作り方を参考にアジサシ版にアレンジして、昨年の羽地ダムこいのぼり祭りのブースで紹介したものです。

アジサシだけでなく、海ゴミについても考えるきっかけにして欲しかったので、準備するものの中には海で拾える人工物も使えるようになっています。

このページをご覧のみなさんもぜひ作ってみてください!

アジサシモビールの作り方

【材料】

1.紙パック1本(1ℓがちょうど良いよ)

2.糸3本(全部で1mぐらい)

 (海ゴミになっている釣り糸や漁網をほどいて使ってみよう)

3.おもり(漂着ゴミの漁具や浮きを探してみよう)

4.吊すためのハンガーや針金

【使う道具】

ハサミ、ペンチ、ペン(黒と赤)、穴を開ける道具、

セロハンテープ(メンディングテープの方が綺麗に仕上がります。)

 

 

準備する物はこちら。(写真に針金とペンと穴を開ける道具を入れ忘れました...。)

糸は釣り糸や漁網、重りは小さな浮きを拾ってきました。

残念な事でもありますが、海に行くとたくさん拾えます。

図を参考に、紙パックにアジサシの胴体と翼の形を書いて切り取っていきます。

ポイントは、左右対称になっているかどうかです。

パーツが3つ切り取れたら、白が表になるように

並べてみましょう。

これだけでもすでにアジサシっぽいです。

 

  

次に胴体の白が表になるように山折りにして、翼を打ち下ろした形に当て、テープでとめます。

この次に翼を上げた形でとめます。 

 

 

反対側も同じです。翼がぴったり重なるようにとめましょう。

 

 

今日はやんばる自然体験活動協議会の職員の比嘉さんと一緒に作っています。

ますますアジサシっぽくなってきました。

 

 

  

次に、糸を通す穴を開けます。

翼をそろえて、両翼貫通するように横並びに2つ開けて下さい。 

 

お腹にも2つ穴を開けます。位置のポイントは、翼の穴の真下になるようにです。

次は糸の準備です。 1mの糸を3等分に切って下さい。

漁網 漁網をほどく 

漁網を使う場合は、繊維をほぐして使います。3本用意して下さいね。

しばる  

1本目の糸を翼の上から下、下から上へと通してなるべく糸の端っこで固結びします。

2本目も反対側の翼に同じように縛ります。 

 

 

通した糸を持つとこんな感じです。

 

  

次に3本目の糸をお腹に通します。

結び目がお腹の真下に来るようにした方がバランスが良いので写真を参考に工夫してみて下さい。

 

 ベニアジサシの顔を描く エリグロアジサシの顔を描く 

次はアジサシの顔を描きます。

私はベニアジサシ、比嘉さんはエリグロアジサシにしました。

この2種類は屋我地島ややんばる地域の岩礁で繁殖しているので良く見かけます。

他にもコアジサシや色んなアジサシの種類がいるので図鑑で調べてみましょう。

  

  

そして重りをお腹の糸に縛ります。翼の糸の端は輪っかを作るように縛って下さい。 

 

 

 

翼の糸の輪っかを準備した針金に引っかけます。

今回はちょうど捨てられる予定の針金ハンガーがあったのでそれを使いました。

針金の形は引っかける場所に合わせて加工しましょう。

これが出来たら完成です。

 

 

 

  完成

じゃーん! 2羽のアジサシが悠々と飛んでいます。

 

このアジサシ、なんとお腹の重りを上下させると翼がパタパタと動きます。

 

 

うまく動かないときは、翼の先にクリップなど重さをつけてあげるとスムーズに動きます。

嘴を細くしたり、尾羽を伸ばしたり、アレンジ次第でもっと可愛くなりますので、是非皆さんも作ってみて下さいね。

やんばる野生生物保護センターでは4月16日と17日に、アカショウビンとサンコウチョウの声が聞こえてきました。

5月のゴールデンウィークを過ぎた頃にはアジサシたちが続々と生まれ故郷の沖縄の海へ戻って来ます。

その頃に、コロナの影響がいったいどんな事になっているか分かりませんが、これ以上の最悪な展開を防ぐめにも、今はみんなで出来る事を1つ1つやっていきましょう。

お家にアジサシを飾って、海に思いをはせてみてはいかがでしょうか。

エリグロアジサシの繁殖岩礁