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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

西表石垣PVのみなさんとアンダーパス清掃を行いました

2020年03月26日
西表 光森 康祐

みなさんこんにちは。西表自然保護官事務所の光森です。

西表島では「うりずん」(潤い初め)の訪れを告げるアカショウビンが渡ってきました。

もう冬も終わりのようですね。

3月14日に西表石垣国立公園パークボランティア(PV)のみなさんと一緒に「アンダーパス」の清掃活動を行いました。

アンダーパスとは、イリオモテヤマネコなどの野生動物が道路によって生息地が分断されるという悪影響を軽減する目的に作られ、道路を横断せず安全に道路の向こう側へ行くことができる、野生動物のためのトンネルです。このアンダーパスは西表島内には123基が整備されています。

しかし一部のアンダーパスは維持管理されておらず、繁茂した草木によって動物が通りづらくなっているという現状です。

▲作業前

上の写真は今回清掃活動を行ったアンダーパスの一つです。

この場所のアンダーパスには「ネコ走り」と呼ばれる、トンネルから周辺林内への導線が整備されています。

(どこがアンダーパスでどこがネコ走りかわかりますか?)

作業にあたっては、ヒトのにおいを残さないよう短時間、ヒトの気配を残さないようにきれいにしすぎない、県道への導線を作らない、を意識して作業を行います。

▲作業後

 

▲ネコ走りから山への導線作業前      ▲ネコ走りから山への導線作業後

▲作業のようす

また、アンダーパスの出入口周辺が日向になっている場所の木本類やアダンは地上部のみを刈ります。これによって、動物の通行を阻害せず、将来的には日陰となるよう保全します。

▲アダンの保全

今後もパークボランティアのみなさんと一緒にアンダーパス清掃や道路の草刈り活動などを続けて、ヤマネコの交通事故を少しでも減らしていけたらと思います。