アクティブ・レンジャー日記
海洋ゴミについて考えよう!【屋久島地域】
2020年01月14日みなさん、こんにちは!
屋久島自然保護官事務所の水川です。
12月に屋久島の栗生塚崎海岸で地域の子どもたちに海洋ゴミ問題について考えてもらうためのイベントを実施しました。
元々地域の方やスポーツ少年団(小学生)、中学校の部活動の子ども達が海岸を清掃する活動でしたが、今回は清掃だけではなく、屋久島の海の豊かさや海洋ゴミ問題について知り、自分にできることを考える機会にしようと企画しました。
まず初めに、国立公園にもなっている栗生の海の豊かさを体感してもらうため、チームに分かれてミッションカードに書かれたものを5分間で探してもらいました。
▲ミッションカードに書かれたものを探す子ども達。
ミッションカードには貝、ヤドカリ、サンゴ、浜の昆虫、植物の種子などが書かれていましたが、わずか5分でほとんどのチームが見つけることができました。
それだけ様々な生き物が暮らす豊かな海であるということですね!
次に海岸に漂着しているゴミを回収しました。
様々な生き物を育む豊かなこの海にも、ゴミがたくさんありました。
いったいどこから来たゴミなのでしょうか?
分別して調べることにしました。
まず「家庭から出るもの」を集めて「プラスチック」「金属・ガラス」「ほか」に分別しました。
▲家庭から出るものを3つに分別。プラスチック(左)がとても多いのが分かりました。
次に家庭以外のゴミを「漁業でつかうもの」「農業・工場でつかうもの」「外国のもの(外国語標記のあるゴミ)」に分別しました。
▲漁業でつかうもの(左)が最も多く漂着していました。
海岸清掃を終えた後、公民館に移動して、海洋ゴミについてお話ししました。
▲海洋ゴミに関するレクチャーの様子。
屋久島の海の豊かさや役割。
陸で発生したはずの家庭ゴミ・農業工場ゴミが浜にあるのはなぜ?
漁業でつかうものや外国のものが屋久島の海岸に漂着するのはなぜ?
海洋ゴミが海の自然に与える影響。
自分達にできること。
レクチャーを通して、海は様々な生き物にとって大切な場所であり、人も海から様々な恩恵を受けていることを知ってもらいました。
また、家庭プラゴミが漁業ゴミに次いで多かったことからもわかるように、海洋ゴミ問題が自分達の身近な問題であることに気づき、一人ひとりが行動を起こす必要があることを知ってもらいました。
最後に自分達にできることの一つとして、プラスチックゴミを減らすマイバック作りをしました。
布に特殊なクレヨンで自由に絵を描き、アイロンで染色しました。
▲マイバック作りの様子。
▲作成したマイバック。個性豊かな素敵なマイバックが完成しました!
今回の活動を通して、日々の生活の中で海とのつながりを意識して暮らしてもらえたら嬉しいです。