アクティブ・レンジャー日記
今年のサンゴのモニタリング調査
2019年09月09日こんにちは。石垣自然保護官事務所の神保です。
6月~8月が一瞬で過ぎていきました。
もう9月という事実が信じがたいですが、石垣の夏はまだまだ続きそうです・・・。
さて、今年もサンゴのモニタリング調査を行っております。
コドラート内のサンゴを調べる調査員
今年は、どの地点も調査は長期戦。
なぜなら新しい小さなサンゴがたくさん加入しているからです。
とても嬉しいことですね。
ただ、1つのポイントを平均2時間以上、水中でじっとしていると、
さすがの夏場でも、体が冷えるようです。
ところで、サンゴも病気にかかるということを知っていますか?
近年、石西礁湖ではサンゴの病気が増えています。
病気にも様々なものがあり、詳しい原因は、未だ分かっていないのですが、
地球規模の環境悪化、それに伴うサンゴの免疫力の低下、
そして、私たち人間の活動とも無縁ではないと言われています。
(サンゴの病気:例)
病気①ホワイトシンドローム
病気②腫瘍
病気③ブラックバンド
上の3つ以外にも、サンゴの病気はいくつかあり、いずれもまだまだ解明されていないことばかりです。
さて、調査中に真っ白な赤ちゃんサンゴを発見。
調査員に肩を叩かれ、指を指した岩場の裏をのぞいてみると、
真っ白サンゴのすぐ近くに、サンゴの天敵、オニヒトデを発見しました。
白かったのは、オニヒトデが食べた跡でした。
見つけたオニヒトデ
こんなに小さなサンゴも食べてしまうとは、恐れ入りました。
今年は台風も定期的にきているためか、海水温はさほど上がらず、
大規模な白化現象は起きていませんが、サンゴを脅かすものは、
単に白化現象だけではないようです。
八重山周辺の気になるサンゴの情報等がありましたら、
下記センターまで、是非お寄せ下さい。よろしくお願いします。
【国際サンゴ礁研究・モニタリングセンター】
住所:沖縄県石垣市八島町2-27
TEL:0980-82-4902 FAX:0980-82-0279