アクティブ・レンジャー日記
市民の森で自然観察!「わんぱくトライアル」・「ファミリーキャンプ」実施報告 【出水地域】
2019年09月10日出水自然保護官事務所の本多です。
今回は、出水市青年の家主催事業「わんぱくトライアル」(8月8日(木))および
「ファミリーキャンプ」(8月25日(日))のプログラムとして実施した自然観察活動の
様子をお伝えします。
出水自然保護官事務所では、昨年度より上記の事業において講師として協力させて頂いており、
今年度は、「わんぱくトライアル」ではマウンテンバイクを使った自然観察、「ファミリーキャンプ」
では身近な自然と触れ合う活動のご依頼を頂きました。
※各事業の概要はこちらhttps://www.city.kagoshima-izumi.lg.jp/page/page_50035.html
(出水市HP、青年の家イベント情報ページにジャンプします)
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<わんぱくトライアル>
「わんぱくトライアル」のマウンテンバイクを使った自然観察活動では、青年の家に隣接する
市民の森の遊歩道(計5.5km)をマウンテンバイクで移動しつつ、途中三か所で自然と触れ合う
アクティビティを行いました。
▲マウンテンバイクで移動中...
子どもたちが上り坂を一生懸命に進む姿が印象的でした。私も一緒にマウンテンバイクで
移動しましたが、想像以上に過酷な道のりでした。しかしその分、森のにおいや風の心地よさを
堪能することができました。
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▲各ポイントで実施したアクティビティ。
(1):周囲の音を、線や記号等、自分なりの表現を用いて地図にするゲーム(サウンドマップ)を
行いました。鳥の鳴き声や風の音を始めとする、様々な自然由来の音を聞きとることができ
ました。
(2):昆虫採集を行いました。昆虫が好きな子も嫌いな子もお互いに協力しながら採集していました。
時折、大物を捕まえたときの歓声や昆虫が苦手な子どもたちの絶叫がこだまし、終始賑やかな
時間になりました。
(3):松かさ(松ぼっくり)を、チームで協力してできるだけ高く積み上げるゲーム
(松ぼっくりタワー)を行いました。ただ積み重ねるのではなく、2つの松かさの「カサ」の
部分をプラモデルのようにかみ合わせたり、他のチームの状況を確認する偵察係を設けたり
する等、チームによって独自の創意工夫が見られました。
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<ファミリーキャンプ>
「ファミリーキャンプ」では、身近な自然と触れ合う活動として、自然のモノや形をビンゴ形式で
発見するゲーム(ネイチャービンゴ)を実施しました。
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▲(1):当日使用したビンゴカード。当日は雨が降っており、本来であれば野外活動に適さない
状況でしたが、雨ならではの自然も楽しんで頂きたいと考え、「みずたまり」や
「ぬれたはっぱ」等の項目を盛り込んだ雨天用のビンゴカードを使用しました。
(2):ネイチャービンゴの様子。慣れ親しんだ場所である市民の森が、雨によってどこか神々しい
雰囲気に包まれていました。子どもたちや保護者の方々は、最初は躊躇した様子でしたが、
ゲームが終わる頃には多少の雨は誰も気にせず、雨ならではの自然観察を楽しんでいました。
(3):ビンゴゲーム中、特に参加者の方々の視線を集めたのが、この大きなナメクジ(ヤマナメクジ?)
です。縮んだ状態でも体長10cmはありそうな、一般的なナメクジ観(?)を覆すスケール
でした。保護者の方々が苦笑いで眺める中、子どもたちは興味津々の様子でした。
ゲーム終了後、マスの一つである「雨ならではの○○」について、何が見つかったかを子どもたちに
尋ねたところ、「雨水が地面を流れていて、小川のように見えた」や、「雨粒が木に生えたコケ類をつたう
光景が美しかった」との、素敵な発見を教えてくれました。
一般的に雨の日は、ネガティブなものとして捉えられがちですが、一方で雨の日にしか見ることが
できない自然の光景や魅力があるように思います。
市民の森においては、これまでにも野鳥観察会等の自然観察活動を実施してきましたが、その度に新しい
発見があり、いつもわくわくさせてくれる場所です。今後も沢山の方々に市民の森を好きになってもらえる
ような活動ができればと考えています。
今回このような機会を下さった出水市青年の家の皆さま、そして参加者の皆さま、ありがとうございました。