アクティブ・レンジャー日記
ケラマトカゲモドキ観察会
2019年07月17日はいたい!(こんにちは!)
7月12日(金)慶良間諸島国立公園の阿嘉島にあるさんごゆんたく館で、「ケラマトカゲモドキ展示会」と、座間味小学校3・4年生を対象に、ケラマトカゲモドキの観察会が行われました。
ケラマトカゲモドキは34年ぶりに阿嘉島で発見されました。これまで、生体を見ることは難しく、
生体を見たことがある住民の方も少なかったので、トカゲモドキ類を始めとする阿嘉島の爬虫類・両生類に
ついて、それらの生態及びその生物学的価値(新固有性・遺存固有性)、関連法令(捕獲の禁止等)の内容に
関する普及啓発を地域住民のみなさまに向けて実施しました。
子供達は総合学習の一環として、慶良間諸島の希少な生き物を間近に見ることで、守るべき島の大切な生き物について勉強しました。
また、ケラマトカゲモドキが密猟の対象になる生き物で、個体数の減少につながらないように地域の目でしっかり見守ることが重要だと教えてもらうと、「怪しい人がいたら、大人に伝える!環境省に電話する!!」と、答えてくれる子もいて心強く感じました!
そして!生きているケラマトカゲモドキに大興奮の子供達!
大好きな、シリケンイモリやアオカナヘビ、オガサワラヤモリ等の他の生き物も展示されました。
ケラマトカゲモドキについてお話しを聞いた後、めいめい、じっくりと観察しながら好きな生き物のスケッチを楽しみました。子供達の観察力に脱帽です。
トカゲモドキはヤモリの仲間、でもまぶたはあるんだよ!壁には上れないんだって!
トカゲみたいなヤモリだから「トカゲモドキ」って!すごい!かっこいい!
でも、捕まえちゃだめなんだよ!
興奮冷めやらぬ子供達でした。
その後、千葉県生物多様性センターの栗田隆気先生から「島の両生類と爬虫類」のお話しをして頂きました。両生爬虫類が暮らす島には、豊かな自然があること。様々な生き物が暮らしていける島だということを勉強したり、両生類と爬虫類の違いを学んだりしました。
盛りだくさんな半日でしたが、終始キラキラした目で質問したり、話を聞く子供達に、
こちらもとてもうれしい気持ちになりました。
島の方々や、観光客のみなさまにも見て頂くことが出来、ケラマトカゲモドキや他の生き物たちを島全体で守っていく事が出来るきっかけになったと思います。
環境省もよりいっそう気を引き締めて住民のみなさまと共に保護に取り組んでいきます。