アクティブ・レンジャー日記
この夏、ピナイサーラの滝で携帯トイレの試験運用を実施します。
2019年07月01日こんにちは。西表自然保護官事務所の光森です。
6月29日に沖縄地方の梅雨明けが発表され、西表島でもカーチバイ(夏至南風)が吹いて、いよいよ本格的な夏が始まったな~と感じます。
環境省西表自然保護官事務所では、7月1日から8月31日までピナイサーラの滝において、西表島カヌー組合と協力して携帯トイレの試験運用を実施します。
西表石垣国立公園(西表地区)ピナイサーラの滝周辺での携帯トイレの試験実施について(環境省HP)
○ピナイサーラの滝とは
ピナイサーラの滝は、ピナイ=「顎ひげ」、サーラ=「下がったもの」の名前の通り、遠くから見ると白ひげが垂れ下がっているように見えます。
▲船浦海中道路から見たピナイサーラの滝
落差55mと沖縄県最高落差の滝で、滝そのものの景観はもちろん、カヌーでアクセスするとマングローブ干潟、湿地、亜熱帯照葉樹林帯、渓流域の連続した自然環境をコンパクトに見ることができるため、西表島で最も人気のある景勝地のひとつです。
しかし、ピナイサーラの滝や駐車場には公衆トイレはなく、滝周辺では「し尿」の影響によって、悪臭やティッシュのごみなど環境への影響が懸念されています。
今回、ピナイサーラの滝の環境保全のため、西表島カヌー組合に所属するガイド事業者ののツアー参加の希望者に、携帯トイレを無料配布しているほか、今までトイレ場として使われていたピナイサーラの滝の滝下、滝上の二か所に携帯トイレスペースを、上流のカヌー係留所に携帯トイレブースを設置しています。どうしても山の中でトイレに行きたくなってしまった方は、ガイドさんにお声かけください。
▲滝下トイレスペース
▲滝上トイレスペース
▲係留所トイレブース
使用済み携帯トイレは使用者自身が「使用済み携帯トイレ回収BOX」まで運搬します。
回収BOXはマーレー川駐車場、海中道路に設置しており、どちらもピナイサーラの滝へカヌーで行く際の拠点となります。
また、今後の携帯トイレの活用のため、アンケートの記入をお願いしています。
携帯トイレの在庫がなくなり次第終了となりますが、携帯トイレの確保や使用済み携帯トイレの廃棄など、維持管理体制が構築された場合は引き続き実施することもあります。
携帯トイレはあくまで補助的なものです。なるべくツアー参加前に公衆トイレなどで済ませておきましょう。
(オマケ)
日本一景色の良いトイレかもしれません。