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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

慶良間諸島国立公園渡嘉敷島の希少な生き物を学ぼう!   守ろう!

2019年06月27日
慶良間 三石裕弥香

こんにちは。渡嘉敷事務室の三石です。

 6月24日「渡嘉敷島の希少な陸の生き物たち」と題し、阿波連小学校での出前授業、

村民・観光客向けの講演会が開催されました。講師には、沖縄奄美自然環境事務所より

皆藤自然保護官に来ていただきました。

 阿波連小学校では5・6年生を対象に、慶良間諸島では渡嘉敷島と阿嘉島に生息する

ケラマトカゲモドキや他のトカゲモドキ類の特徴を、身近で見られるヤモリと比べながら説明。

トカゲモドキを「かわいい」と思うか「気持ち悪い」と思うかという質問には、

どちらも半々位の結果となりました。(ちなみに私は「かっこいい!」と思っています。)

みなさん熱心にメモをとり、希少な生き物を守っていくために何が出来るかそれぞれ考えを

まとめていました。

慶良間諸島国立公園 阿波連 小学校 授業

 そして夕方からの講演会には、子供から大人まで多くの方が来場してくださいました。

渡嘉敷島に生息する固有種の紹介から、こうした生き物を取り巻く環境の変化など様々な

視点からの講演内容となり、講演後には沢山の質問も飛びかいました。

 

その中から子供達から出た質問を少し紹介します。

・ホルストガエルはどこで見られますか?

(皆藤自然保護官)希少種情報なので教えることはできないですが、機会があったら大人の人と

         探してみて下さい。

・(種の保存法の)罰則があるのになぜ密猟をする人がいるのですか?

(皆藤自然保護官)捕まえることがなかなか難しく、密猟者も捕まらないだろうと

         思っているのかもしれない。沢山捕まえて、密猟は悪い事だと

         広く知ってもらうことも重要だと思います。

子供らしいかわいい質問から、密猟者の心理を問う質問まで幅広い内容でした。

慶良間諸島国立公園 渡嘉敷島 希少な生物講演会

 慶良間諸島国立公園は海の印象が大きいですが、今回は陸域をメインに取り上げ、普段何気なく

暮らしている足下にも希少な生き物が生息し共存している事、そして陸・海共に魅力あふれる島であることを

改めて知るきっかけにもなったかと思います。

慶良間諸島国立公園 渡嘉敷島 希少な生物講演会

山深い渡嘉敷島

慶良間諸島国立公園を訪れた際には、ぜひ陸域にも目を向けてみてください。新しい発見があるかも

しれませんよ!