アクティブ・レンジャー日記
屋久島パークボランティアでアメリカハマグルマ駆除 【屋久島地域】
2019年03月12日みなさん、こんにちは!
屋久島自然保護官事務所の水川です。
3月9日(土)に、屋久島国立公園パークボランティアの会の平成30年度最後の活動となる、外来種アメリカハマグルマ駆除in栗生塚崎海岸を実施しました。
2015年にこの場所の駆除を開始して、今回で5回目となりました。
最初の活動(2015年)の様子はコチラ↓
http://kyushu.env.go.jp/blog/2015/12/post-130.html
▲駆除を開始した2015年の駆除活動の様子。
駆除を始めた頃は一面に繁茂しており軽トラックの荷台いっぱいにとれたアメリカハマグルマですが、数年にわたって駆除を続けたことで減少し、今回の活動ではゴミ袋1袋にも満たない量しかとれませんでした。
▲今回駆除したアメリカハマグルマ。数か所に少量ずつ点在する程度に勢力が衰えていました。
前回駆除した場所にはすでに在来植物が繁茂しており、再生しているアメリカハマグルマを探し出すのに苦労しました。
アメリカハマグルマは日当たりのよい場所を好みますが、在来植物がたくさん生えていれば、日陰となってアメリカハマグルマの成長を抑えてくれます。
大変ですが、できるだけ在来植物を残しながらアメリカハマグルマを根っこから抜き取るという作業を行いました。
▲アメリカハマグルマを探す様子。
▲根から抜き取ったアメリカハマグルマ。
たくさん枝分かれしたり茎を長く伸ばして成長し、他の植物の生育場所を奪います。
▲最終的に見つかったアメリカハマグルマはたったこれだけでした!根絶間近です。
引き続きモニタリングを継続し、再生したら抜きとりを行い、根絶を目指します。
平成30年度の屋久島国立公園パークボランティアの会の活動はこれで終了しました。
パークボランティアの皆さん、大変お疲れさまでした!
最後に...
この日活動に向かう途中、なんとツルを発見しました!(私は屋久島で初めて見ました。)
北帰行(出水→シベリア方面への渡り)のシーズンなので、逆方向の屋久島にいて大変驚きました。
出水自然保護官事務所の本多アクティブ・レンジャーに聞いたところ、ナベヅルの成鳥でした。
屋久島への飛来はあまり無いそうで、もしかすると強風にあおられる等して群れからはぐれた個体が、たまたま屋久島へ飛来したのかもしれないとのことでした。
見たところ外傷は見当たらず、問題なく飛べるのではとのことだったので安心しました。
無事に群れに戻ってシベリアまで飛んでいけますように!