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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

秋の出前授業 【くじゅう地域】

2018年11月22日
阿蘇くじゅう国立公園 大島 将貴

 こんにちは。

 11月に入り、九重町立飯田小学校の5年生からアクティブ・レンジャーに外来種の話をして欲しいと依頼があり、出前授業を行いました。

 飯田小のある飯田高原では「特定外来生物」に指定されているオオハンゴンソウの駆除を地元ボランティア団体や地域のまちづくり協議会などが行っています。

↑今年の6月の様子。地域の大人から子どもまでみんなで作業。

↑地元ボランティア団体によるタデ原湿原での駆除活動。今年はタデ原の群生地を駆除。

スコップを使って抜いた後に、根と花芽のみ切り取り処分。2グラム程度の根からまた芽を出すことがあるため、抜根の際には根を残さないように注意を払います。

 普段からそういった活動や話しを聞く機会も多く、飯田小の子ども達はオオハンゴンソウと言われて、「特定外来生物」の言葉が出るほど外来種の知識が豊富です。

 そんな子ども達にどんな話をしようかと考えていたのですが、当日は「外来種ってなに?」から始まり、写真や地図を使って、10年後、20年後、飯田高原で自分の子供達に残したい物や場所について話し合いました。子ども達からはヒゴタイやタデ原の花を残したいなどの意見が出ました。

 外来種駆除というと活動が先行し、時に目的を忘れてしまうときがありますが、今日の子ども達との話し合いで何のために駆除を行っているのか、原点に帰る時間をみんなで共有することができました。今後も飯田高原の自然を通して地域の未来について話し合っていければと思います。