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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

出水のツルシーズンが始まりました 【出水地域】

2018年11月01日
出水

出水自然保護官事務所の本多です。

10月18日(木)、ナベヅル2羽が今季初飛来し、出水のツルシーズンが始まりました。

18日の朝、ツル初飛来の連絡を受け早速ツルの飛来地へ向かったところ、

東干拓の保護区内にて2羽のナベヅル成鳥を確認しました。

ナベヅル初渡来、成鳥2羽

▲10月18日、飛来したばかりのナベヅル成鳥2羽。8:30ごろ撮影。

上の写真は若干ぼやけていますが、これはかなり離れた場所からカメラの望遠機能を使って

撮影したためです。

越冬初期のツルは4~8月の繁殖期において人がいないシベリア半島等の湿地で過ごしていたため

特に警戒心が強く、11月中旬ごろまでは目隠し網で遮られた保護区の奥で行動する傾向にあります。

12月ごろになると、飛来数の増加に伴い二番穂などの餌が少なくなり、また人の存在にも慣れるため、

保護区の目隠し網の近くや、餌を求めて市内各地へ行動範囲を拡げます。

ツルの行動範囲変化の様子

▲ツルの行動範囲の変化。

越冬初期は保護区の奥にいるため、肉眼ではほとんど見えません。

飛来数が増加すると右側の写真のように道路に出てくる等、近くでも観察できるようになります。

早期米刈り取りと二番穂の生育

▲干拓地の早期米と二番穂。

早期米は8月中旬頃に収穫されます。刈り取り後の株からひこばえが生育し、

穂を実らせたものが二番穂です。ちょうどツルの飛来が始まる10月頃に成熟します。

本来であれば二番穂も加工米として収穫されますが、出水では地元農家の方が

ツルのために収穫せずそのまま残してくださっています。

10月29日現在ツルの飛来数は300羽程ですが、これから続々とツルが飛来し、11月下旬には

飛来数がピークに達します。これから1月上旬頃までは特に観察しやすい時期になりますので、

みなさんも是非、ツルを見に出水までお越しください。

==ツル観察・観光の際に役立つサイト=======================

クレインパークいずみ:https://www.city.kagoshima-izumi.lg.jp/cranepark/

ツル観察センター(11月1日オープン予定):http://www.izumi-navi.jp/spots/detail/1

出水市観光協会:http://www.kanko-izumi.com/

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