アクティブ・レンジャー日記
北部JPR活動(第二回~第四回)【石垣地域】
2018年10月24日アクティブレンジャー日記をご覧の皆さんこんにちは。
今回は北部子どもパークレンジャー(以下JPR)活動の第二回~第四回の様子を一気にお伝えしたいと思います。
6月の第二回北部JPR活動の舞台は西表石垣国立公園の特別地域に指定されている野底マーペー岳登山道に繋がる野底林道。
この野底林道にて夕暮れ時の観察会を行いました。
こちらの方言で夕暮れ時のことをアコークローといい、そのアコークロー時に出てくる生き物達の声を聞いて記録する調査方式の観察会です。
夕暮れ時はちょうど昼に活動する生き物がねぐらに帰る時間と、夜に活動する生き物が餌を探しに動き出す時間で、多くの生き物が活発に動きます。
また、夜に活動する生き物は音を出す生き物が多く、短い時間の中でも移り変わる生き物達の声を聞き分けて、林道を進んでいきます。
帰る頃には真っ暗になり、リュウキュウクマゼミの羽化の様子を観察することができました。
夜は一人だとキケンがいっぱいですが、みんなで調査を行うことで、身近な所にも沢山生き物が現れてくるのをわかってもらえたかと思います。
7月に行われた第三回目は石垣島の最北端の平野海岸でのスノーケリング観察会です。
海の国立公園の海域公園地区である平野海岸は、かつて石垣島の中でも沢山のサンゴが生息していた場所で、大変素晴らしい海中景観を誇っていました。
しかし、2016年の大規模白化に伴い、多くのサンゴが死滅してしまった場所でもあります。
(2016年白化中の写真)
そんな場所でも新しい稚サンゴがちょっとずつでてきていました。
初めてスノーケリングをする子やあまり慣れていない子もいましたが、さすがは地元の子。
すぐにスノーケルにも慣れ、どんどん泳いでいきます。
もっと今の平野海岸の現状を地元の子ども達に見て貰いたかったのですが、あいにく夕立が吹き荒れてしまいやむなく途中で中止となってしまいました。
それでも、久しぶりのスノーケリングの子達もいたようで、楽しんでもらえたようでよかったです。
第4回は初めての試み、石垣島北部に位置する野底崎にてコーステアリングを行いました。
コーステアリングって聞き慣れない言葉と思いますが、イギリス発祥のアクティビティで、歩行が困難な海岸線の岩場を歩いたり、登ったり、はたまた海に飛び込んだりしながら進んでいく新しいマリンスポーツです。
下見は行ったものの、なにしろ子ども達と行うのは初めてなので念には念をいれ、ウェットスーツにライフジャケットさらにはヘルメットを装着した完全防備で野底崎に挑みます。
干潮に近い時間帯に行ったものの、足がつかない位の深さの場所もあり泳ぎながら進んでいきます。
泳いでばかりも大変なので、登れそうな岩場は足下に気をつけながら登っていきます。
時には飛び込む場面も
かなり高い場所もありましたが、みんな上手に登り降りしてどんどん進んでいきました。
みんなケガ無く終える事が出来、海岸沿いの岩場の複雑な地形を身をもって体感出来たのではないかと思います。
休憩ポイントの岩場で集合写真
まだまだ北部JPR活動は続きますので、随時お伝えしていければと思います。
今後とも、石垣島の自然環境に触れ親しみを持ってもらい、自分たちは素晴らしい場所に住んでいるのだという自覚と誇りを持って大人になってもらえたら嬉しいです。